バックグラウンドでの自動デフラグ機能「InvisiTasking」がさらに強化された、「Diskeeper」シリーズの新バージョン。“まるで存在しないかのように”ファイルの断片化を解消してくれる。「Diskeeper 2009 日本語版 Pro Premier」は、ファイル/フォルダがハードディスク内の複数個所に分断記録される「断片化」現象を解消するためのソフト。シーク動作を減少させることで、ディスクアクセスの速度を向上させ、ひいてはパソコン全体の動作速度を改善する。新バージョン「2009」では、デフラグの実行に必要となるワーク領域(空き領域)を大幅に削減。一般的なデフラグソフトであれば数十%程度の空き領域が必要だが、「Diskeeper 2009」では、空きスペースがわずか1%の状態でもデフラグを実行することができるようになった。
デフラグ機能は旧バージョン「2008」から一層の進化を遂げた。「InvisiTasking」と呼ばれるバックグラウンドデフラグ機能は「2008」から搭載されたものだが、従来は、フォアグラウンドの処理が優先され、フォアグラウンドタスクでビジー状態が続くと、なかなかデフラグが進まないという問題があった。新バージョン「2009」では、スケジューリング方法がより改善され、フォアグラウンドがビジーな状態でも、効率よくデフラグが進行するようになった。さらに「Frag Shield」機能により、重要なシステムファイルであるMFT(Master File Table)の断片化も自動的に防止し、システムの信頼性と高速性を保証する。
大容量ディスクでもパフォーマンスの低下を抑えるデフラグアルゴリズム「Terabyte Volume Engine(TVE)」は、これまで最上位エディション(Enterprise Server)でのみ利用可能だったが、新バージョン「2009」では、「Pro Premier」「Server」でも利用できるようになった。「Pro Premier」では、対応するディスク容量の制限の撤廃と合わせ、大容量ディスクを駆使するユーザには享受できるメリットが大きい。
そのほかにも、
- OSの実行中に安全に移動することができないシステムファイル類をデフラグできる「ブートタイムデフラグ」
- バッテリーによる駆動時はバックグラウンドでのデフラグを休止し、バッテリーの消費電力を抑える「ノートパソコン向け電源管理」機能
- 1時間単位で細かなデフラグの可否を指定できる「スケジュール」機能
など、OS標準のデフラグにはない、さまざまな機能を搭載する。流行のSSD(Solid State Drive)に対しては、別売のパフォーマンスソフト「HyperFast」で対応する(発売日未定)。SSDはハードディスクに比べてはるかに高速だが、利用が長期に渡るとパフォーマンスが次第に低下するという問題がある。「Diskeeper 2009 日本語版」ではSSDを自動認識し、SSDに対しては、通常のデフラグ機能ではなく、「HyperFast」を呼び出すようにできる。
製品には、用途に応じて「Home」「Professional」「Pro Premier」「Server」などのエディションが用意されている。対応可能なディスク容量が「Professional」では最大2TBなのに対し、「Pro Premier」では無制限。「Home」は最大1TBまでに制限されている。「Home」は管理機能なども省略され、“家庭向け”という位置付けになっている。