神に刃向かおうとする鬼を倒すという設定のファンタジーRPG。不思議な宝を手にしたことから、少年は幼なじみの少女とともに鬼との戦いに巻き込まれてゆく。すべては一千年前、鬼が神に刃向かったところからはじまった
「天鬼伝承」は、元気でわんぱくな17歳の少年剣士が、仲間とともに鬼退治に乗り出すファンタジーRPG。学者の父と剣士の母を持つ主人公の少年「ジン・パワーズ・オースティン」はある日、幼なじみのおてんば神官戦士「レイナ・シルヴェスター」とともにクルの森へ探検に行く。クルの森には不思議な祠があるが、ジンの父親がどれだけ調べてもそのナゾを解明できないでいた。
早速、祠に向かったジンとレイナは、そこで不思議な声を聞く。するとジンたちの目の前に「火鬼の宝杯」が現れる。さらに、現国王の一人娘「ヘンリエッタ・バストゥーク・アメル・シェルフィールド4世」とヘンリエッタ姫のボディガード「ハロルド・ヴェルサス」が現れ、ジンの持つ宝杯が王家に伝わる至宝「蒼き貝の首飾り」と共鳴していると告げられる。ジンたちは宝の詳しい話を聞くため、王都「シェルポリス」にいる「ガステロ」大師を訪ねる。そこで彼らは、神と鬼についての話を聞くことになる。
かつて世界を創造した神「百天王」は、人間、禽獣、草木などのさまざまな命を作り出したが、その中に鬼がいた。鬼は神に逆らい、略奪・殺戮・放火と暴虐の限りを尽くし、人々を苦しめたという。そして一千年前、ついに神と鬼が激突する。時の鬼の王「アテルイ」は神と比肩する力を持ち、鬼神と呼ばれた。しかし、鬼たちは神に敗れ、荒地のはるか地下へと追いやられてしまう。しばらくの間おとなしくしていた鬼たちだったが、また騒ぎはじめた。再び鬼の野望を沈めるためには、この世界に伝わる八つの宝が必要になるとのこと。鬼を倒すため、国王から協力してほしいと頼まれたジンとレイナは、ヘンリエッタやハロルドとともに鬼退治へと乗り出す。
属性攻撃を駆使したテンポのよいバトルが魅力
バトルは、基本的にランダムエンカウント方式。戦闘はターン制で、コマンドは1文字で表される。「戦」コマンドを選択すると、各キャラクタの行動コマンド入力に移る。「任」はオート戦闘、「逃」は逃走となる。「逃」は失敗すると、一方的に攻撃される危険がある上、ボスキャラは逃げられないので注意が必要だ。
ゲームは、スタンダードなフィールド型RPGで、パーティを形成するキャラクタの特性が重要。主人公の剣士・ジンは攻撃&補助に長けたオールラウンドプレイヤー。幼なじみの神官少女・レイナも攻撃、回復ともに得意だ。ヘンリエッタ姫は多彩で威力もある攻撃魔法の専門家で、姫のボディガード・ハロルドはすばやさと高い攻撃力が魅力の軽装戦士。そのほか、力だけが取り柄の聖騎士「アカシア・ライアット」や、攻撃魔法やさまざまな補助魔法を使える学術士「ノルザーク・ヤスカード」、戦闘よりも探索スキルの豊富な盗賊少女「シャーベット・メルクリー」、回復のエキスパートだが、弱くて鈍い法医「マクセス・レイマン」など、多種多様なキャラクタが用意されている。常に主人公のジンがパーティに参加するとも限らない。これら豊富なキャラクタから4名を選び、さまざまな敵やモンスター、ボスたちと戦いを繰り広げることになる。
攻撃には「属性」をともなっているものがある。存在する属性は「火」「冷」「雷」「風」「地」「水」「光」「暗」の8種類。「火」属性攻撃は獣、虫、液体軟体、アンデッド、つくもがみに有効で、「雷」属性は鳥、魚介類、マシンに有効というように、それぞれ特徴がある。攻撃を受ける側の要素次第で、ダメージが増えたり減ったりするので、相性を考えながら攻撃する必要がある。