「ホームページスクラップブック」は、IEと連携してWebページを保存・整理するためのソフト。IEに組み込まれるツールボタンをクリックするだけで「ホームページスクラップブック」が起動し、表示中ページのテキストや画像を保存できる。保存したページをフォルダ別に整理したり、文字列検索機能を使って必要なページを探し出したりすることも可能。保存したページに書き込みを行ったり、指定範囲を切り抜いたりもできる。IE 6/7/8に対応する。

保存したページは、メイン画面左側のフォルダツリー「アルバムウィンドウ」に登録される。「アルバムウィンドウ」では、ユーザが任意にフォルダを作成して分類・整理することが可能。指定フォルダ以下にサブフォルダを作成して、階層管理することもできる。「アルバムウィンドウ」では、そのほかにも日付やページタイトルによる並べ替え、順序の入れ替え、ページ名の変更などを行える。

「アルバムウィンドウ」で選択したページは、メイン画面右側の「基本作業ウィンドウ」に表示される。「基本作業ウィンドウ」には「全体」「テキスト」「画像」の3枚のタブが用意され、「全体」では、保存したページがそのまま画像として表示されるほか、範囲を選択しての切り抜きや消去、クリップボードへのコピーなどを行える。さらに、矢印やマーカーなどのツールを使って、ページ上に描き込みを行ったり、テキストボックスに文字を入力したりといったことも可能だ。

「テキスト」では、WebページからHTMLタグを取り除いたテキスト部分のみが表示される。文字列の選択やコピーなどに加え、全文検索も可能。「全体」を表示中でも、全文検索を実行すると自動的に「テキスト」に切り替わる。

「画像」は、Webページ内の画像ファイルだけを表示するもの。「縮小版表示」「写真表示」「詳細表示」で表示モードを切り替えられるほか、「GIFを表示しない」を選択することも可能。表示されている画像をクリップボードへコピーしたり、Windowsのデスクトップに送ったりすることもできる。

昔に比べればWebで発信される情報の量そのものが増加しているので、その中からユーザが自分にとって重要な情報を手元に残しておけば、あとからもう一度探す手間が省ける。また、blogサービスなどは誰にでも手軽な情報発信の手段を与えてくれる一方で、発信者側の事情によって閉鎖されてしまえば、どんなに有益な情報でも簡単に失われてしまうという側面も持っている。

そんなわけで、手軽にWebページを保存できる「ホームページスクラップブック」はなかなかのお勧めだ。注意すべき点としては、ページ単位での保存を基本としているため、複数ページにわたるコンテンツはそれぞれを個別に保存する必要があることや、ページをイメージとして保存するため、リンクが無効になってしまうという点が挙げられるが、ニュース記事のスクラップ用としては十分だろう。複数ページわたる記事は、サブフォルダを利用してひとつのコンテンツとして整理すれば、閲覧で困ることはなさそうだ。そのほか、画像として保存するため、ページ上に図やコメントを書き込める一方で、テキストや画像を再利用できるといった柔軟性もある。

• 対象は一般ユーザとし、直感的に使いやすいインタフェースを提供すること
• ホームページ情報の保存について必要十分な機能に絞ること
• パソコンを替えた場合でも、保存したデータを簡単に移行できること

ブラウザ機能（IEコンポーネント）を内蔵するかどうかは迷いましたが、やはり一般ユーザにとっては使い慣れたブラウザでWebページを見ているときにこそ、それを取り込みたい需要が生じると思い、あえてIEへのアドイン型としました。

今後ですが、需要を見ながら、Firefox対応などを考えていきたいと思います。