パソコンのメインメモリの一部を使って仮想ディスクドライブを作れるRAMディスク作成ソフト。32bit Windows(Vista/XP/2000)で動作する。「RamPhantom3」は、パソコンに装着されたメインメモリ(RAM)を確保して、仮想ディスクドライブ(RAMディスク)を作成できるソフト。ハードディスクと同様に使うことができ、ハードディスクなどに比べて入出力の圧倒的に速いRAMディスクを簡単な設定で作ることができる。設定により、RAMディスクの内容をハードディスクに自動保存したり、インターネット一時ファイルの保存先をRAMディスクにしたりといったことも可能。従来は、作成できるRAMディスクがOS管理内の最大3.4GBまでだったが、新バージョン「3」になり、OS管理外のメモリ領域にもRAMディスクを作成できるようになった。
パソコンのメインメモリを使用するRAMディスク作成ソフトでは、容量の大きなディスクを作ると、その分だけOSやアプリケーションの使用するメモリが圧迫されるという欠点がある。「RamPhantom3」では「4GB以下だが、OSで使用できないメモリ領域」「4GB以上のメモリ領域」を使えるようにすることで、この問題を解決する。
「4GB以下だが、OSで使用できないメモリ領域」は、32bit版のWindows Vista/XP/2000で4GBのメインメモリを搭載した場合に、ハードウェア的な理由から発生する「利用不能領域」のこと。メモリを4GB搭載したパソコンで32bit Windowsを利用しても、OSが使用できるメモリ領域は一般的に3GB〜3.5GB程度にしかならないが、「RamPhantom3」では、この「差」の分をRAMディスクとして使用できる。「4GB以上のメモリ領域」は、32bit Windowsでは認識できない領域で、そのままRAMディスクとして使えるようにする。もちろん、これらのOS管理外のメモリ領域だけでなく、従来通りOS管理内のメモリ領域にRAMディスクを作成することも可能だ。
「RamPhantom3」では「OS管理外メモリのみ」「システムメモリのみ」「OS管理外メモリ+システム空きメモリ」の3パターンのメモリ領域でRAMディスクを作成できる。RAMディスクとして確保できる容量は、システムメモリからはその時点で確保可能なすべての容量、OS管理外メモリは全メモリ容量をそのまま使用できる。例えば、8GBのメモリを搭載したパソコンなら、(状況にもよるが)最大7.2〜7.5GB程度のRAMディスクを作成することが可能だ。
メインメモリを使用するRAMディスクには「リセットや電源OFFで内容が消える」という欠点があるが、「RamPhantom3」では、内容を自動的にバックアップする機能が用意されている。バックアップは「ログオフ時」「コンピュータのアイドル時間を利用して保存」「RAMディスクの書き込みと同時に保存」の3種類から選択して行える(「バックアップを行わない」という選択も可能)。
インターネット一時ファイルは、RAMディスクに設定すると効果的だが、「RamPhantom3」では、Internet Explorer/Mozilla Firefoxのインターネット一時ファイルの置き場所を、簡単にRAMディスクに設定できるようになっている。