Blu-ray Discのオーサリング機能が強化された“ハイビジョン対応統合オーサリングソフト”。「DVD MovieWriter 7」は、パーソナル用DVDオーサリングソフトとして高い人気を誇る「DVD MovieWriter」シリーズの新バージョン。昨年登場した「DVD MovieWriter 6」で、すでにハイビジョンオーサリングに対応していたが、新バージョン「7」では、Blu-rayオーサリング機能の強化が図られたほか、デザインが一新されて、よりわかりやすくなったランチャ画面や、新たに搭載されたスマートプロキシなど、編集支援関連機能も強化された。
各機能を呼び出すためのランチャは、デザインが従来から大きく変更され、必要な機能をよりわかりやすく呼び出せるようになった。オンマウスで表示される機能説明が大型化され、はじめて使う場合でもとまどうことはない。オーサリングは、(1)キャプチャ&インポート、(2)作成&編集、(3)書き込みという3ステップのウィザード方式で行う。強化されたメニュー作成を利用する場合でも、4ステップの簡単操作で、最先端のオーサリング機能を利用できる。
オーサリング機能では、新バージョンになってBlu-ray Discのポップアップメニュー作成に対応した。Blu-ray Discの機能のひとつ「BD-J」を利用したもので、(従来のように)いちいち動画再生を中断してメニュー画面に飛ばなくても、チャプター一覧を表示して任意の個所にジャンプしたり、メニュー表示をキャンセルして元の動画再生を継続したりできる。ポップアップメニューを利用できるのはBlu-ray Discのみだが、DVDやAVCHD、さらにBlu-ray Discで従来通りのメニューを作成できる。従来に対してメニューテンプレートが大幅に増加し、
- 動画サムネイルに映り込みエフェクトや回転エフェクトを適用できる「リフレクション」「回転」
- 収録クリップの冒頭を自動的に切り出して連続再生する「ダイジェスト」
- 詳細な説明文やFlashアニメーションも組み込める「ノートメニュー」
などを利用できるようになった。キャプチャ&インポート(取り込み)では、AVI、MPEG-1/2、WMV、QuickTimeといった動画ファイルの取り込みはもちろん、DVDやDVD±VRからの読み込み、DV(SD)、HDV(HD)カメラからのキャプチャ、さらにはAVCHDファイルのインポートも可能。新バージョンではBDMV/BDAV形式(著作権保護されていないもの)の取り込みにも対応した。
さらに新バージョンでは、「DVD MovieWriter」シリーズではじめて「スマートプロキシ」を搭載した。高解像度動画の編集の負荷を低減するために、低解像度の代理ファイルを使用するもので、一般的なプロキシファイル機能と異なり、プロキシファイルの作成は自動的かつバックグラウンドで行われる。ユーザはプロキシを使用していることを意識することなく、快適に編集作業を進められる。パフォーマンスも大幅に強化された。例えば、2分間のフルハイビジョンのMPEGエンコードも、従来バージョンでは6分半かかっていたものが、新バージョンでは約4分と、4割以上の高速化がなされている。
編集機能は相変わらずの充実ぶり。ストーリーボード/タイムラインという2種類の編集方式に対応する。1本のビデオクリップに対し、1フレーム単位で複数のトリミングを同時に行える「ワンフレームマルチトリム」機能も搭載。ハイビジョンディスクの作成ではBlu-rayのほか、通常のDVD-Rにハイビジョン動画を書き出すAVCHDディスクの作成も可能だ。出力はMPEG-1/2/4のほか、従来バージョン同様、H.264(MPEG-4 AVC)にも対応する。エンコード時間を短縮するスマートレンダリングも可能。HDV/AVCHDカメラから直接ディスクに書き込めるDirect to Disc機能も、新バージョンではBDMV/AVCHD形式に対応した。