主要メーカーのデジタルカメラに対応した高機能RAW現像&フォトレタッチソフト。「Capture One 4」は、中判サイズのデジタルカメラバックメーカー・Phase One社の開発するRAW現像ソフト。「Capture One」シリーズには、プロフェッショナル向けの「PRO」、同社製デジタルバックユーザ専用の「DB」、一般ユーザ向けの「LE」という3ラインの製品があるが、「Capture One 4」は「LE」シリーズの後継に当たるもの。同社製の「P45+」「P30+」などのデジタルバックのほか、オリンパス、キヤノン、ソニー、ニコンといった主要メーカー製のデジタルカメラに対応する。
今回のバージョンでは、ユーザインタフェースが一新され、レタッチや画像ブラウズ画面の背景が暗いグレーを基調としたものに変更された。さらに画像閲覧機能が強化され、同時に最大12個までのファイルを開いて内容を確認できるようになった。キーボードショートカットなども整理され、従来に比べてより操作しやすくなっている。
機能面では、「バリアント」と呼ばれる別バージョン編集機能が強化された。元のRAW画像ファイルに対して、複数の現像・編集バージョンを作成し、同時に保持・編集できるもので、元のRAW画像ファイルを複製することなく、編集加工情報のみを複数、保持することが可能。ディスク領域を大きく消費せず、いくつもの画像バージョンを作成できる。
「High Dynamic Range(HDR)」機能も強化された。Photoshopなどで使われる、露出の異なる複数の画像を表示するものではなく、トーン調整によってハイライト/シャドウ部分での飛び/潰れを抑えてダイナミックレンジを広げる。面倒な準備をすることなく、どの写真でも利用できる。
画面表示機能では、最大12画像までを同時に開き、フル解像度で表示できるマルチビューイング機能を利用できるようになった。一般的なWindowsアプリケーションのようにマルチウィンドウを用いて画像を表示するのではなく、ビューア(いわゆる編集画面)を複数画面に分割し、並べて表示することが可能。特にバリアント機能により、色調調整などの効き具合を比較したりする場合などに便利だ。
Webコンタクトシート作成は、編集・出力した画像をWeb向けに出力する機能。サムネイルビューとフルサイズ画像ビューとを自動的に構成できる。サムネイルから画像を選択した場合の切り替わりエフェクトを設定することも可能だ。
基本となるRAW現像機能も充実している。露出補正やホワイトバランス補正はもちろん、レンズごとに用意されたパラメータを用いての色収差補正、パープルフリンジ補正などを行うことも可能。画像補正時にはほとんどの調整項目で、トーンカーブ表示をみながら操作できるようになっている。