データの圧縮化や最適化により、低速な回線でも高いレスポンスを実現するリモートコントロールソフト。「Radmin」は、ネットワーク接続されたリモートコンピュータの画面をローカルコンピュータ上に表示し、ローカルコンピュータのマウス/キーボード操作を転送して、リモートコンピュータを操作できるようにするソフト。操作性に大きな影響を与える画面データの転送を、
- リモートコンピュータの画面上で変更された部分のみを検出・転送することで、データ通信量を最小限に抑える
- ローカル−リモート間の通信速度に合わせて、転送される画面データの圧縮率を自動的に調節する
ことにより、快適な操作性を実現している。ソフトは、画面を操作されるリモート側の「Radmin Server(サーバ)」と、操作するローカル側の「Radmin Viewer(ビューア)」の二つのプログラムで構成される。ビューアでは、サーバ側画面を「通常表示」「拡大/縮小表示」「全画面表示」「画面サイズに合わせる」の各モードから選択して、表示させられる。
「通常表示」では、サーバ側の画面を拡大・縮小せず、等倍でビューアの画面内に表示する。サーバ側画面よりもビューア画面のサイズが小さい場合にはスクロールが必要だが、マウスポインタをウィンドウ周囲に近づけるだけで画面が自動的にスクロールし、スクロールバーにほとんど触れることなく、サーバ画面を操作できるようになっている(自動スクロールはOFFにもできる)。
「拡大/縮小表示」は、サーバ側画面をリサイズしてビューアの画面サイズに合わせるモード。「全画面表示」では、サーバ側画面を等倍表示でビューア側にフルスクリーン表示する。サーバ側の画面とビューア側の画面サイズが異なる場合は、画面周囲に黒枠を付ける(サーバ側が小さい場合)か、スクロール表示(サーバ側が大きい場合)となる(この場合もマウスを画面端に近づけると自動スクロールする)。「画面サイズに合わせる」も基本的には全画面表示となるが、サーバ側とビューア側の画面サイズが異なる場合は、全画面サイズにフィットするよう、自動的に拡大・縮小が行われる。
(Windows標準のリモートデスクトップと異なり)サーバの操作は、サーバ側の画面が表示されたまま行うことが可能。ビューア側から行っている操作をサーバ側画面で見ることができる。サーバ−ビューア間では画面操作のほかにも、テキストによるチャット、音声チャット、インスタントメッセージ機能などを使用することが可能。サーバ−ビューア間で、任意のファイルを転送することも可能だ。
セキュリティ面では、接続開始時のユーザ認証に2048bit長の「Diffie-Hellman公開鍵方式」暗号を採用する。接続確立後のデータ通信の暗号化方式には256bit AESが採用され、盗聴などを防止する。
「Radmin Server(サーバ)」は、1ライセンスにつき1台のコンピュータにインストールできる。「Radmin Viewer(ビューア)」は、何台のパソコンにでも自由にインストールすることが可能だ。対応OSはWindows 2000/XP/VistaおよびWindows Server 2003。Windows Vistaをサーバ側とした場合、画面デザインはVistaベーシックとなるが、UACによるユーザ昇格ダイアログなども、リモート側で問題なく操作できる。サーバ側プログラムはサービスとして動作するため、ログオンしていない状態でもリモートから接続を受け入れることが可能だ。