1998年の発売以来、高い人気を保ち続ける「ぼくは航空管制官」シリーズの最新版お試し入門編。「ぼくは航空管制官3 チャレンジ!」は、マウスだけの簡単操作で、東京ビッグウイングに離着陸する航空機の管制業務を体験できるシミュレーションゲーム。練習、初級、中級の3ステージを順にプレイすることで、ゲームのルールと操作を覚えられるようになっている。航空管制に関する知識は不要。わかりやすくまとめられた付属の「航空管制入門」や「チュートリアル」を読むことで、航空管制の基本的な流れや用語などを手軽に理解できる。
ゲームのルールは簡単。プレイヤーは航空管制官となり、離着陸する航空機同士が空中や空港内で衝突しないよう、それぞれの機体に適切な指示を与えてゆけばよい。ステージごとに定められた数の航空機すべてを無事、離着陸させることができればステージクリア。一方、例えば同一滑走路に複数の航空機を誘導して後続機が先行機に追いついてしまったり、航空機同士がニアミスを起こしてしまったりすればゲームオーバー。指示が遅れたり、間違ったりしてパイロットのストレスが限界を超えた場合もゲームオーバーとなる。
操作は、実際の航空管制官が使用する「ストリップ(運航票)」を模してデザインされた操作パネルを使って行う。パネル上には複数の航空機のストリップが縦にずらりと並ぶ。各ストリップには航空機の便名、到着・出発予定時刻、目的地などが記載され、出発機はグリーン、到着機はオレンジに色分けされている。プレイヤーは、ストリップをクリックして指示を出す航空機を選び、変化したストリップ上に並ぶボタンの中から適切な指示を選んでクリックする。
出発機に指示できる内容は、
- 出発準備の整った航空機への「出発許可」
- 離陸に使用する滑走路と「プッシュバック」完了後の機首の向きの指定
- 「GNDルート選択」をクリックして滑走路までのルート確認と、マウス操作によるルートの修正(ルートの決定後も、滑走路までの移動中にルートを変更することが可能)
- 「滑走路横断許可」
- 航空機が滑走路に近づいたら「TWRハンドオフ」をクリックしてタワー管制への管制移管(ハンドオフ)
- 離陸許可
- 離陸完了後、「DEPハンドオフ」をクリックしてディパーチャ管制への管制移管
- 「ACCハンドオフ」をクリックして空港から離れた航空機を、航空路の管制を担当する「ACC」に管制移管
パイロットにストレスを与えないためには、これらの指示を航空機からの求めに応じてすばやく適切に行わなくてはならない。到着機への指示は、
- アプローチ管制による着陸する滑走路の指定
- 「TWRハンドオフ」をクリックして、アプローチ管制からタワー管制へ管制移管(クリックする前に一度だけ、アプローチコースの変更を指示することが可能)
- 着陸許可
- 着陸完了後、「GNDハンドオフ」をクリックしてグランド管制への管制移管
- 「GNDルート選択」をクリックしてスポットまでのルート確認およびマウスによるルートの修正
となっている。ゲームの舞台は「東京ビッグウイング(東京国際空港/羽田空港)」。利用できる滑走路は、平行に走る2本と、これらと斜めに交差する1本の計3本。風向きや航空機の離着陸時間などを考慮しながら、3本の滑走路を上手に割り振ることがゲームの最大のポイントとなる。各滑走路には、どちらの端から使用するかで異なる滑走路番号が割り当てられており、航空機への指示では、計6種類の滑走路番号が使用される。ただし、住宅地の上を通過することに配慮して、「RWY(ランウェイ)16R」からの着陸進入は通常使用できない。到着便の多いときには、この点に注意しておきたい。
カメラは、航空機を横から大きく捉えたアングルが初期設定されており、ストリップをクリックすることで、対象となる航空機を切り替えることができる。画面下部の「カメラコントロール」を使って視点を変更することも可能で、滑走路の端や展望デッキ、ターミナル、浮島公園をはじめとしたスポット、管制塔などからの視点に切り替えることができる。