ウイルスのスキャンと駆除、不正アクセスや情報漏洩の防止、スパムメールのフィルタリング処理などで、安全なインターネット環境を提供してくれる統合セキュリティ対策ソフト。「インターネットセキュリティバリア X5 アンチスパムエディション」は、
- ウイルスバリア X5
- ネットバリア X5
- パーソナルアンチスパムX5
の3本のソフトがパッケージされた統合セキュリティ対策ソフト。ウイルスやスパムメールを検知・駆除できるだけでなく、ハッキングや情報漏洩、悪意のあるプログラムの攻撃などからMacを防御することができる。「ウイルスバリア X5」は、ボリューム/フォルダ/ファイル単位や「アプリケーション」「書類」を対象にウイルスをスキャンするウイルス対策ソフト。ウイルスが検知された場合の処置は、
- 感染ファイルを自動的に修復(ウイルス除去)する「修復」
- 感染ファイルを隔離領域に移動する「隔離」
- 警告を表示してユーザが対処方法を選べる「インタラクティブ」
の3モードから選択できるようになっている。スキャンは定期的に実行させることも、Macの動作を常に監視してスキャンさせることも可能だ。「ネットバリア X5」には、外部からの不正アクセスを検知した際に侵入を遮断する「パーソナル・ファイアウォール」、Webブラウザによってため込まれたキャッシュや履歴情報を一括削除する「ウォッシングマシーン」、外部に送信されるデータを解析し、個人情報の流出を防ぐ「データフィルタ」の三つの機能がある。
ファイアウォールでは、インターネットアクセスや外部からのアクセスを制限することが可能。「インターネット利用を許可し、外部からはLAN環境上のコンピュータのみが接続できる」「サーバ機能を無効にする」など、計5段階のモードを環境や目的に応じて切り替えられるようになっている。外部からアクセスしてきたIPアドレスを記録することもできる。「信頼できるアクセス元」と「不正なアクセス元」をグループ化して、特定のIPからのアクセスを常に許可/不許可に設定することも可能だ。
インターネットの利用状況を監視するために用意されたモニタウィンドウは、
- Mac上のネットワーク通信状況を監視する「トラフィック」
- 稼働中のネットワークサービスを表示する「サービス」
- 使用中のIPアドレス、AirMacで利用可能なネットワークを表示する「ネットワーク」
- ネットアドレスやドメイン情報を入手できる「Whois」
- 送受信したネットワークパケットのルートを検索できる「Traceroute」
の5種類。ネットワーク環境を包括的に把握できるだけでなく、受信したメールやプログラムの出所を探索することなども可能だ。さらに、アクセス履歴の詳細なレポートを作成することもできる。「パーソナルアンチスパム X5」は、Apple Mail/Entourageの両メールソフトに対応した迷惑メールフィルタリングユーティリティ。フィルタリングは、
- 語彙フィルタ
- ブラックリスト/ホワイトリストを利用したフィルタ
- リンク先のURLによるフィルタ
- 添付ファイルの種類によるフィルタ
で行われる。語彙フィルタは、受信メッセージに含まれる文字列から、迷惑メールか否かの確率を計算するいわゆるベイジアンフィルタ。判定用の辞書には、内蔵のデータベースのほか、ユーザによる受信メールの分類(迷惑/通常)を反映して内容を最適化する学習機能が利用される。ブラックリストは迷惑メールの送信元アドレス、ホワイトリストは、受信を許可する(誤って削除される対象から除外する)メールのアドレスがリストされたもの。ユーザが対象メールにSubject/Fromなどの条件を付けて、各リストに追加するのが基本的な使い方。アドレス帳に登録されたメールアドレスを読み込んでリストに追加することもできる。
さらに、「アジアまたはキリル語エンコード」や「不正なID」が使用されたメールを迷惑メールと判断するといったことも可能で、さまざまなオプション設定を利用できるようになっている。