ハードディスクの内容を、簡単かつすばやくバックアップできるソフト。ファイル/フォルダ単位はもちろん、システム全体のバックアップ/復元を行うことも可能。「ノートン・ゴースト」は、わかりやすいインタフェースで、はじめてでも簡単にシステムやデータのバックアップ/復元を行えるソフト。新バージョン「14」では、FTPサーバ上にリカバリポイントを作成できるようになったほか、ネットワークストレージ(NAS)などもバックアップ先に指定できるようになった(オフサイトバックアップ機能)。さらに、コンピュータウイルスの脅威レベルが設定値以上に達した場合に、自動的にバックアップを開始する機能も追加された。Googleデスクトップとの連携により、復元時間を短縮することも可能だ。
「ノートン・ゴースト」によりバックアップされるデータは、ブートセクタまで含めて、システムを完全に元の状態に再構築可能な「リカバリポイント」と呼ばれる。従来は、リカバリポイントを内蔵ハードディスクやUSBハードディスクなど、システムに物理的に取り付けられた記憶媒体にバックアップしていたが、新バージョン「14」では、ネットワークストレージ(NAS)などにもバックアップできるようになった。FTPサーバ上にリカバリポイントを作成することも可能だ。
バックアップは、手動で開始できるほか、設定したスケジュールで実行させることもできる。さらに、コンピュータウイルス早期警戒システム「Symantec ThreatCon」とも連携することが可能。インターネット上のThreatConサーバのデータを随時参照し、「コンピュータウイルスの脅威レベルが設定値以上に達した場合、自動的にバックアップを開始する」といったことも可能だ。ウイルス感染の危険性が高くなった時点で、その直前の状態を保存できる。バックアップ開始トリガーである「警戒レベル」は、バックアップ内容ごとに個別に設定できるようになっている。
対応するファイルシステムは、FAT16、FAT16X、FAT32、FAT32X、NTFSなどのWindows系OSで使われるもののほか、Linuxで使用されるEXT2/3やSwapパーティションなど。また、Windowsのベーシックディスクのほか、ダイナミックディスクにも対応する。NTFSでは、最大16TBまでのパーティションサイズに対応できるように強化された。
復元は、ディスク単位/パーティション単位はもちろんのこと、ファイル単位でも行える。任意のファイルを検索できるよう、バックアップファイル内部のフォルダ/ファイルを自由に参照できる。Googleデスクトップによるファイル検索にも対応し、バックアップファイル中から効率よく目的のファイルを検索することが可能。さらにバックアップファイル内から、消失または破損によって失われたファイル/フォルダのみを抽出することもできる。さらに、バックアップデータを「仮想ディスク」に変換し、ドライブとして参照できるようにする機能も用意されている。
CDブートに対応し、Windowsが起動できない状態になっていても、CD-ROMから起動してリカバリを行うことが可能。カスタマイズ可能な起動ディスク「Symantec Recovery Disk」の作成機能もあり、特殊なドライバを使用する環境でも、ドライバを含めた起動ディスクを作成することできる。
バックアップの実行は、Windowsの動作中に行える。バックアップの際も、通常使用しているアプリケーションなどを終了する必要はない。バックアップ実行時のタスクの負荷は、ユーザが自由に調整することが可能。フォアグラウンドでアプリケーションを実行している場合でも、そのアプリケーションに対する影響を最小限に抑えた状態でバックアップを行えるようになっている。