ハードディスク全体のバックアップを中心に、パーティション操作などの機能が追加された“ハードディスク総合管理ソフト”。「PowerX Hard Disk Manager」は、システム稼動中のハードディスク全体を、システム/アプリケーションを含めてアーカイブ(イメージングバックアップ)としてホットバックアップできるソフト。グラフィカルなわかりやすい画面で操作できる。スケジュールを設定して自動実行させることができるほか、差分バックアップやCD起動からの復元なども可能。さらに、パーティションのサイズ変更やコピー、作成、削除なども行える。新バージョン「8」では、Windows VistaやWindows XP Professional x64 Editionにも対応した。
実際に使用する際には(1)一般的なアプリケーション同様、Windows上から起動するか、(2)Windowsから起動できない場合でもCD-ROMから起動させて使える。CD起動では、OSにWindows PE 2.0が採用され、USB接続のハードディスクやNTFSファイルシステムなど、DOSベースのプログラムでは扱えなかったディスクも扱える。
搭載された機能は、
- ディスクのバックアップ、復元
- ディスクのコピー
- スケジュールバックアップ
- パーティションの作成、フォーマット、削除
- パーティションの結合、空き領域の再配置、削除したパーティションの復元
- パーティションのバックアップ、復元
- パーティションのコピー
など。メイン画面左側に配置された「共通タスクバー」から選択するだけで、各機能をワンタッチで呼び出せる。詳細な設定が必要な機能では、それぞれに応じたウィザードが表示され、対話的に操作することで必要な設定を行える仕組み。画面の右側には、現在のハードディスクの状態や登録されたスケジュールの一覧、作成されたアーカイブファイルの情報などが、タブ切り替えで表示されるようになっている。バックアップ機能で特徴的なのが、Windowsが稼動中であっても、Windowsのシステムディスクやアプリケーションを含むパーティションをバックアップできる「ホットバックアップ」。Windowsをいったん終了させる必要がなく、バックアップに際して他のアプリケーションの実行を中断する必要もない。
システムディスクのバックアップでは、ブートセクタなど、Windowsが完全に起動可能な状態でアーカイブすることができる。さらにハードディスク内に「バックアップカプセル」と呼ばれる専用の隠し領域を作成しておけば、万が一システムが起動しない場合でも、バックアップカプセル上に記録された「Hard Disk Manager」を起動し、ハードディスクのメンテナンスや復元を実行できる。
パーティションの操作では、作成や削除、フォーマットといった基本機能のほか、サイズの変更やハードディスク内での物理的位置の移動、コピーなども行える。さらに新バージョンでは、Windowsの「ベーシックディスク」のほか「ダイナミックディスク」にも対応した。ダイナミックディスク上のボリュームに対してもバックアップや復元、リサイズといった操作を行える。