複式簿記を利用した“家庭用会計ソフト”。現金や銀行口座の収支だけでなく、土地や有価証券などの資産、ローンや借入金といった負債までをトータルな視点から把握・分析できる。「家庭決算書」は、“家庭の中心である消費活動を通じて、いかに「消費満足」を得ながら、夢や目標の実現を図るか”という「家庭経営」の考え方にもとづいて作成されたソフト。複式簿記の手法で「財産対照表」「消費損益計算書」の二つの報告書を作成し、家庭の経営状態をより正確に把握することを目的とする。各報告書では、月次または年次のデータが表示され、CSV形式での書き出しや印刷を行うことができる。
利用するにはまず、現金、普通預金、定期性預金、その他預金、土地・建物、有価証券、保険積立金、車両、高額品などの「資産」、住宅ローン、その他借入金、カード未払金、未払金といった「負債」を登録する。以降は、現金や普通預金、クレジットカードでの支払いなどを、一般的な家計簿ソフトと同じ感覚で登録してゆけばよい。入力画面は一覧表形式。内容と金額のほか、相手科目や入金/出金の区別を指定することが可能だ。
相手科目には所得税、住民税、社会保険料、食料費、通信費、水道光熱費などの日常的に使用する項目のほか、資産評価益や資産評価損、土地、建物、株式などの項目が用意され、ドロップダウンリストから選択できるようになっている。内容も、以前に入力したものは自動的に登録されるため、次回以降はドロップダウンリストから選択するだけで入力できるようになる。
データの入力後に「家庭決算書」コマンドを実行することで、入力した結果が「財産対照表」および「消費損益計算書」として表示される仕組み。さらに「科目月別残高」や「予算実績対照表」を表示させることもできる。科目月別残高では、科目ごとの毎月の残高のほか、年間の推移をグラフで確認することが可能。各月の明細を参照することもできる。予算実績対照表は、「財産対照表」と「消費損益計算書」に、予算および予算・実績の差額が追加されたものだ。
さらに年間の決算として、「財産対照表」「消費損益計算書」に加え、土地建物などの時価評価、留保財産、来年度の財産対照表などを表示/印刷/CSV出力することもできるようになっている。
初期設定した資産や負債を変更したり、日常生活費(食料費、通信費など)、その他生活費(外食費、交際費、医療費、教育費など)の補助科目を追加したりすることも可能だ。