「SecureZIP for Windows」は、圧縮ファイルの暗号化、デジタル署名による流出・改竄防止などの機能を備えたアーカイブソフト。暗号化されたZIPファイルを作成（圧縮）できるだけでなく、BZIP/CAB/GZIP/TAR/RAR/LZH/ARJ形式ファイルを展開することもできる。

ソフトの最大の特徴は、強力なセキュリティ対策機能。ファイル/フォルダの圧縮時に、アーカイブファイルをパスワードやデジタル署名で保護することが可能。保護の方法は「パスワードによる暗号化」または「デジタル署名」。両方を同時に利用することもできる。暗号化アルゴリズムはAES（256bit/192bit/128bit）、3DES（168bit）から選択・指定することが可能で、使用する証明書も選択できる。また、ファイル名自体を暗号化して、外部からファイル内容を類推されないようにする機能もある。

操作のわかりやすさ、使いやすさも大きな特徴のひとつ。アーカイブへのファイル/フォルダの追加は、ドラッグ＆ドロップで行うことが可能。メイン画面またはデスクトップショートカットへのドラッグ＆ドロップで簡単に追加できる。また、

• 新規アーカイブを作成
• 既存アーカイブを更新
• アーカイブから抽出

アーカイブへのファイルの追加では、

• すべてのファイルを追加
• 既存のファイルのみを更新
• 既存のファイルを更新し、新規ファイルを追加

と同時に、誰にでも使いやすい操作性のよさを両立させているのが「SecureZIP for Windows」の特徴だ。単純な圧縮・展開操作は、広く使われている同種のアーカイブソフトを使った経験のある人であれば、何の問題もなく、すぐにできるだろう。フィルタ機能など、使い勝手のよい機能も搭載されており、日常的に使うアーカイバとしても十分に評価できる。

ただ、ヘルプファイルが日本語化されていないなど、一般ユーザが気軽に手を出しやすい環境が整っていないのは残念なところ。これだけ強力なセキュリティ対策を必要とするユーザは限られるのかもしれないので、ある程度限定的なユーザを想定しているのかもしれないが、ちょっともったいないことだと思う。