「DS_VideoAlbum」は、DirectShowを利用した動画管理・再生ソフト。軽快に動作し、動画のサムネイルでわかりやすく管理できる。複数の動画を「アルバム」としてまとめ、複数の「アルバム」を「ブック」で管理する仕組み。多くの動画ファイルを実際の保存場所に関わらず整理できる。動画を再生することも可能。AVI/MPEGなど、DirectShowで再生できる形式のファイルを扱うことができる。

動画の管理は「ブック」「アルバム」の2階層で行われる。上位階層の「ブック」は、「DS_VideoAlbum」のデータファイルにあたるもの。複数の動画ファイルがまとめて管理される論理的な単位「アルバム」を任意個数、登録することができる。個々の動画はアルバムに登録される。

ブック内のアルバムやアルバム内の動画ファイルは、いずれもサムネイルで表示される。サムネイルは、動画ファイルから自動的に抽出されるが、ユーザが任意の画像を設定することも可能。JPEGファイルまたはクリップボードの画像データを利用できる。サムネイルのサイズは、大小2種類から選択することが可能だ。

アルバムへの動画の登録は、ドラッグ＆ドロップで行うことが可能。複数の動画ファイルをまとめて登録することができる。同一アルバムに登録される動画は、同じフォルダ内に配置されている必要はない。ドライブ/フォルダが異なる位置にある動画も同一のアルバムに登録できる。逆に指定フォルダ内の動画ファイルを一括登録することも可能だ。

対応する動画形式は、AVI/MPEGなど、基本的にWindowsのDirectShowで再生可能なもの。「DS_VideoAlbum」自身に動画コーデックが内蔵されているわけではなく、必要に応じて他の動画コーデックパックなどをインストールすれば、扱えるファイルの種類を増やせる。

登録された動画の情報は、独自のデータファイル「ブック」に保存される。一度にひとつのブックしか開くことができないが、保存された他のブックからアルバムをインポートすることが可能で、ブック間でアルバムデータをやり取りすることもできる。

これらの軽快感を演出する要素はいくつかある。例えば、インストール不要のEXE（実行）ファイル単体で動作すること。さらに、登録された動画のサムネイル画像がキャッシュされるため、アルバムや動画サムネイルのアイコン表示は高速だ。アルバムを開く際や動画再生を行う際のマウス操作がダブルクリックではなく、シングルクリックだという点も大きい。ワンクリックでさくさくとウィンドウが開いてゆくさまは、操作していて実に気持ちがよい。

アルバム方式の管理ソフトの場合、どうしても「自分でアルバムを作成する」という手順が加わるため、ドライブやフォルダを直接ブラウズするタイプに比べると、最初の手順が煩雑になってしまう欠点がある。しかし、これだけ動作が軽快だと、「登録操作を行ってでも使ってみたい」という気持ちになる。

その後、Henri Gourvestさん作の「DIRECTSHOW パッケージ DSPack」を発見し、以後、右も左もわからぬDirectShowと悪戦苦闘しながら、現在の「DS_VideoAlbum」に至っています(^_^;)。

単純な作りで、見た目あんまりぱっとしないかもしれませんが、ファイルでもフォルダでも好きに放り込んで、好きに並び替えて分類し、パッパと再生ファイルを切り替えたりできるので、慣れれば非常に使いやすいと思います（ちなみに、作者本人が一番の愛用者です(*^_^*)）。

最後に、DirectShowに関してはいまだにわけがわからないことが多いので、これからもソフトはちょっとずつ進歩していくだろうと思います（希望(^_^;)）。