色調補正やコントラスト変更といった単なるレタッチだけでなく、クリエイティブな画像加工機能を多数搭載した総合デジカメ活用ソフト。「デイジーコラージュ10ダウンロード版」は、デジタルカメラで撮影された写真の整理、編集加工、印刷出力など、多くの機能を備えた総合デジカメ活用ソフト。主要メーカー製カメラのRAWデータを現像することもできる。ユニークなペン先で自在な画像加工を行えるほか、多彩な印刷機能でアルバムや名刺、カレンダーなども印刷できる。バージョン10では「豆本」印刷、「ぬり絵」印刷などの機能が追加された。
メイン画面は、大きなボタンが配置されたわかりやすいデザイン。個々の機能は画面上部に並ぶ「アルバム」「整形」「補正」「合成」「装飾」「フィルタ」「印刷」の各ボタンから選択して呼び出す。機能名に「▼」が付加されたボタンは、さらに細分化された機能があることを示し、選択することで詳しい機能名や機能説明付のメニュー画面に切り替わるようになっている。
起動直後の画面は、画像を管理する「アルバム」モード。表示されたサムネイルから編集・印刷したい画像を選択して、他の機能ボタンを選択するという操作が基本になる。Windowsアプリケーションとしては独特な機能選択方法だが、はじめて操作する場合でもわかりやすい。
画像は、実際にファイルが置かれたドライブ/フォルダに関係なく、論理的なグループ「アルバム」で管理する。「アルバム」モードの画面は大きく4分割され、上半分の2エリアにはアルバムとアルバムに属する画像のサムネイルが、また下半分の2エリアにはフォルダツリーと各フォルダに属する画像のサムネイルが表示される。下側に表示されたサムネイルを上側のエリアにドラッグ&ドロップすることで、その画像がアルバムに登録される仕組み。画像を編集したり印刷したりするには、必ずこの操作を行って画像をアルバムに登録する。アルバムへの画像登録はドラッグ&ドロップのほかに、デジタルカメラやメモリカードの取り込み、TWAIN対応イメージスキャナからの取り込みでも行える。
画像形式ではJPEG/BMP/TIFF/PNGといった一般的なもののほか、キヤノン、ニコンといった主要メーカー製カメラのRAWファイルにも対応する。RAWファイルをサムネイル画像で表示させることができるほか、アルバムへの登録によって「現像」して、JPEGなどの一般的な画像形式に出力することもできる。RAWファイルの現像用には高画質で知られる「SILKYPIX Developer Studio 3.0」が付属する。
写真の加工機能は非常に豊富。「トリミング」「補正」「合成」「フィルタ」といった一般的なレタッチ機能のほか、「装飾」機能を利用して、写真に対して手描きのイラストなどを追加することもできる。
大きな特徴のひとつがユニークな「ペン先」。画像フィルタや色補正・色変換など、画像内の一部に変更を加えたい場合、マジックワンドや投げなわといった事前の範囲選択を行わなくても、処理したい部分をマウスでなぞるだけで、処理範囲をソフトが自動的に判断してくれる。通常の「ノーマルペン」の場合、マウスでなぞった範囲全体に対して加工が加えられるが、「ニューロペン」と呼ばれる特殊なペン先では、ユーザがなぞった範囲内で画像の色調や輪郭などから、加工を加える範囲が自動的に判定される。
多彩な印刷機能も特徴のひとつ。単に画像をそのまま印刷する「通常印刷」に加え、インデックスプリント、アルバムプリント、名刺印刷、カレンダー印刷なども行える。好みの画像を選択して立方体の展開図上に配置し、さいころを作成できる「さいころ」印刷や、印刷結果に加えられた切り取り線から切り取り、それらを綴じ合わせることで手のひらサイズのミニ写真集を作成できる「豆本」印刷、印刷前に画像の輪郭線を抽出し、これを印刷することでぬり絵を作れる「ぬり絵」印刷なども用意されている。
そのほか、スクリーンセーバやスライドショウなど、一般的な画像管理ソフトで利用できる機能はほとんどサポートし、さまざまな楽しみ方ができる。