「筆自慢2008simple」は、“定番”はがき作成ソフト「筆自慢」シリーズの新バージョン。住所録の入力・管理、裏書き（文面）のデザイン、一括印刷の機能を持ち、一本ではがき作成に関するすべての作業を行える。年賀状を含む約600点の豊富なテンプレートが付属し、簡単に美しい年賀状を作ることができる。

住所録には入力支援機能があり、住所、氏名などの入力の手間を極力省けるようになっている。姓名辞書の収録語数は約25万件。姓と名の間にスペースを入れてフリガナを入力し、「参照」ボタンをクリックするだけで、変換候補リストが表示される。さらに、郵便番号・電話番号辞書で、郵便番号や電話番号から住所を検索し、入力することもできる。

各宛名ごとに分類（親戚、友人、取引先など）や送受信履歴（「年賀状」や「暑中見舞い」を「出した」/「受け取った」）を記録しておくことも可能。分類や記録をもとに条件設定を行い、「親戚だけ」「去年年賀状をもらった人だけ」などに限定して年賀状を印刷することが可能だ。

裏書きのデザインは、付属のテンプレートを使って作れる。テンプレートは、2008年の年賀状用のもののほか、クリスマスカード、暑中見舞いのもの、タックシールなどがあり、計約600種類が用意されている。図形描画や画像の移動、文字のフォント、フォントサイズの変更なども自在に行える。

デジカメ写真など、外部の画像ファイルを貼り込むことも可能。付属ツール「画像透過エディター」で背景を透過させ、別の背景と重ねた合成写真も簡単に作れる。

考えてみれば、これは当然の帰結と思える。「筆自慢」の基本的な機能はすでに完成の域に達しており、しかも非常に使いやすいものだ。ユーザがほしいのは、例えば干支にちなんだイラスト入りのテンプレートであったり、最新の住所データであったりといったところだろう。そうしたニーズにぴったりと応えてくれるダウンロード版が安価で手に入る。しかも機能に不足はないとなれば、迷う要素はない。

豊富なテンプレートが用意されているのも特徴のひとつだが、簡単に写真を切り抜ける（背景を透過させることができる）「画像透過エディター」という便利なツールが付属している点も見逃せない。オリジナルのはがきを作る楽しみを味わうことのできるソフトだ。