地域の情報や個人的な情報などを組み合わせて、オリジナルの地図を作成できる“パーソナルGIS(Geographic Information System:地理情報システム)ソフト”。「地図太郎」は、ベースとなる(白)地図に、ベクトルデータやビットマップデータなどの背景地図情報、ユーザデータなどを重ね合わせることで、用途に応じたさまざまな地図を作成できるソフト。インターネットで公開されているデータなどを利用して、地図を作成できる。機能が絞り込まれ、はじめてでも簡単に操作できる。
初期状態では、離島を含む都道府県の地形情報だけを持つ日本地図(白地図)が表示される。表示された地図はベクトルデータで、自由に拡大・縮小することが可能。ウィンドウからはみ出す場合には、もちろんスクロールも行える。オリジナルの地図を作成するには、この状態の地図にさまざまな背景地図を重ね合わせてゆく。例えば、道路地図を重ね合わせればドライビングマップが、植物の分布状況を重ね合わせれば植生図ができ、航空写真を組み合わせればGoogleマップなどで見られるような航空写真地図を作れる。
背景地図データは、あらかじめ「地図太郎」に登録された(Webサイトへの)リンクを使って入手できる。サイトから必要なデータをダウンロードして、「地図太郎」に読み込ませればよい。登録済みのダウンロード先は、国土地理院の数値地図(2500/25000)、国土地理院の「ウォッちず」、日本地図センターの彩色地形図など。ダウンロードできるデータは地域ごとに細分化され、一括ダウンロードできないことがほとんどだが、「地図太郎」ではデータの位置を自動で判断し、(白)地図上の正しい位置にプロットしてくれる機能がある。
ユーザレイヤを利用して、地図に対してユーザが独自にデータを書き加えることも可能。例えば特定の建物や公園、場所などをマーキングできる。点や線、面、画像やURLリンク、コメントなどのさまざまな要素を書き加えることも可能。位置指定は、地図を見ながらマニュアルで行えるほか、GPS機能付き携帯電話やデジカメで撮影された画像から自動的に位置情報を取得することでも行える。さらに、地図上の特定の場所のクリックで情報ウィンドウが表示されるようにしたり、特定のURLにジャンプしたりといったこともできる。
他のGISと連携しやすいよう、作成した地図情報をシェイプ形式のファイルとして出力することも可能。Google Earthで使用されるKML形式データを出力することもでき。Google Earthの中で、「地図太郎」で作成したポイントやポップアップ情報などを表示できる。