「BPスコア」は、グラウンドでのプレイを画面上で辿りながら入力することで、スコアブックを作成できるソフト。画面上に一球一球の投球や打球の方向、野手の処理といった実際のプレイを再現するように入力すると、その記録がスコアブックの書式に変換される。野球のスコアブックの独特な書式を知らなくても、簡単にスコアを取れるようになっている。

例えば投球は、画面左下の配球入力ボックスに、一球ごとのコースと球種を入力してゆく。空振りの指定も可能で、カウントは自動的に表示される。打球では、野手が処理した地点をクリックすると、「サードフライ」「サードゴロ」といった打球の種類や、シングル、ダブルなど安打の種類、どこに送球したかなどが表示されるので、それらから選択すればよい。

チームはあらかじめ、メンバーや背番号とともに登録しておくことができる。登録済みのチームは、チーム入力/メンバー入力の際にプルダウンメニューから選択できるようになる。また、試合日や会場（球場）などの情報も記録しておくことが可能。選手数は各チーム30人まで、イニング数は最大18回、イニングの打者数は最大27人で、DH制やタイブレークにも対応している。

そんな書式を知らなくても、スコアブックが作れてしまうというのが「BPスコア」だ。画面を一見すると、なんだか複雑な操作が必要なようにも見えるが、実際にやってみるとそんなことはまったくない。非常に効率よく入力できるようになっている。

ただスコアブックを作るだけでなく、パソコンならではの機能──個人成績の集計などの機能──も備えている。打者ごとの配球を追うこともできるので、何度も対戦する相手であれば、研究の一助にすることもできる。試合をするだけにとどまらず、“より野球を楽しくしてくれる”ソフトだ。

開発中に苦労した点
スコアブックの作成以外にも、打者や投手成績の集計や、上位バージョンの「BBスコア」の投球や打球の集計などの機能付加の要請がユーザよりあり、その対応に延べ1年くらい要しました。その後もルール変更への対応や使い勝手などの改良を重ね、修正配布を幾度かしております。

ユーザにお勧めする使い方
本ソフトは画面のグランド上で、配球、打球、送球などのデータ入力すれば、スコアブックが自動的に描画・印刷されます。データは1プレイずつ表示できるので、プレイのレビューには最適です。選手ごとの各打席の配球も表示・印刷することが可能です。打撃・投手成績の集計もでき、割安かと思います。プロを除く各種チームがユーザです。上位の「BBスコア」は、大学選手権や甲子園の出場チームにもご利用いただいております。

今後のバージョンアップ予定
先年「マネーボール」が話題になるなど、ID野球が見直されてきています。「データの入力を容易にすること」「結果をわかりやすく整理して表示すること」などの課題があり、改良を考えております。