「スーパーマップル・デジタル」は、豊富な情報量を持つ高機能電子地図ソフト。別売の地図データ（地域別詳細データ）と組み合わせることで、1/500万（全域図）〜1/1,000（詳細図）の地図をフリースケールで縮尺表示することも可能（DL版システムには、アプリケーション＋全域図の地図データのみが含まれる）。新バージョン「8」ではインタフェースが一新された。Microsoft Office 2007をイメージした画面構成となり、複数の地図をタブで切り替えて表示させることも可能。文字や図形を滑らかに描画する高精細描画（アンチエイリアス描画）、地下街の透過表示といった機能も追加されている。

地図の表現スタイルは多彩。一般的な「標準表示」のほか、

• 英語表示
• ルビ付き表示
• 地形表現なし表示
• でっか字表示
• 高速道路強調表示
• 鉄道バス強調表示
• 白地図表示

検索は、「リストから絞り込んで検索」「キーワードを入力して検索」のいずれにも対応。住所、目標物、駅、郵便番号などをキーにして検索を行える。昭文社のガイドブックに掲載されている「MGコード」で検索することも可能だ。駅の検索では、「駅すぱあと」や「駅探エクスプレス」といったアプリケーションと連携して経路検索を行える。

出発地と目的地を指定して、ルートプランニングを行う機能もある。「車」と「徒歩＋鉄道」でのルートを調べられる（「徒歩＋鉄道」の場合は連携する経路検索ソフトが必要）。「車」では、車種や優先する条件（時間/距離/料金）、経由地を指定することが可能で、経由地での滞在時間も考慮に入れたプランが作成できる。ETC割引料金や障害者割引料金の算出機能もある。

それは、例えば「ルートプランニング」機能であったり、「略図作成」機能であったりするわけだが、もうひとつの利点は「自分の地図を作れる」ということだ。地図表現のカスタマイズ（新規作成）が可能で、自分の好きな地図を作ることができ、さらにそこには文字や図形を書き込むこともできる。これは、Webの地図サイトではできないことだ。

縮尺をフリースケールで変えられるのもうれしいし、インタフェースもわかりやすく、操作性もよい。データをパソコン側が持っているため、レスポンスも速く、快適に扱うことができるというメリットも、もちろんある。

レビューにも書いたように、「スーパーマップル・デジタル 8」自身はアプリケーション＋全域図の地図データのみなので、詳細地図データと合わせて使うことになる。ダウンロード版のデータは、全国を14地域に分けたものが用意されている（データは別売）。データを揃えるとかなりの容量になってしまうのが、仕方のないこととはいえ玉に瑕だが、特に車で出かけることの多い人にとっては非常に便利なソフトだ。