ソフトを開発しようと思った動機、背景
老化による脳特有の疾患の予防とケアが大きくクローズアップされてきています。最近の研究によって、脳機能の低下を予防する鍵は、脳の活動にあることがわかってきています。50代以降、老化にともなって脳の認知機能は低下していきますが、脳に対する適切なトレーニングを行うことで認知的予備力を高めることができます。「ブレインフィットネス」は、「認知的予備力を高めたい」「記憶機能を向上させたい」「アルツハイマーのような老化に関連した病気の進行を遅らせたい」と願う方のために、脳の老化と認識力の研究で世界的に知られるフランスのベルナルド・クロワジール博士の成果をもとに制作されています。
開発を手がけたScientific Brain Training(SBT)社のCEOであるミシェル・ノワール博士は、「義父が認知障害を患い、なすすべもなく他界したことが自分にとって非常にショックで、もし認知障害を抑制する薬があればと悔やみました。そこから、認知機能を高めたり、認知障害の進行を遅らせるソフトができないかと考えたのです」と語っています。当時、ノワール氏が政治家を辞め、第二の人生として通っていた大学の教授がクロワジール博士でした。そこでクロワジール博士にソフト開発を持ちかけ、完成したのがこの「ブレインフィットネス」なのです。
ユーザにお勧めする使い方
85人の被験者に対して週に3回、1回につき20分ずつ「ブレインフィットネス」を使ってもらったところ、慣れによる習熟段階を除いて計測しても、脳の五つの認識力(記憶力、注意力、言語力、推論力、視覚と空間の認識力)のいずれもが向上するという調査結果が出ています。1回に何時間も続けて行うのではなく、20分程度でも長い期間に渡って継続的に使用することをお勧めいたします。
本ソフトウェアは得点を競うものではありません。スピードよりも正確さを重視して解答してください。それぞれのエクササイズはいくつかのレベルを選択できるようになっていますので、簡単なレベルからはじめて、アドバイスに従って徐々に難しいレベルに挑戦していくとよいでしょう。
エクササイズが終わると、同世代の人々の上位25%ではどの程度の時間と正答率であったのかが表示されますので、その値を目標にしてエクササイズを続けてください。最初のうちは、頭の中のいままであまり使ってこなかった部分を使った疲労感を感じるかと思います。
また、本ソフトではそれぞれのエクササイズを自由に選べる「ウォーミングアップ」のほか、「コーチ」と「テスト」を選択することもできます。「コーチ」では、現在の脳の五つの認識力の状況にもとづいて、弱点を補うプログラムや、長所を伸ばすプログラムが提案されます(なお、実際の提案には五つの認識力をさらに細分化した25の変数にもとづいて行われています)。「テスト」では一連のエクササイズのあとに、スコアとトップ10のランキングが表示されます。コーチによって的確なエクササイズを行い、実力を試すためにテストに挑戦していただければと思います。
今後の開発予定
今回は12のエクササイズをパッケージに収録していますが、エクササイズの開発は継続して行われています。また新しいエクササイズを収録したパッケージをリリースできるかと思っています。
(AOSテクノロジーズ(株))