Blu-ray Disc(BD)やHD DVDなどの次世代メディアはもちろん、BDMVの「Blu-ray Disc HDMV」にも対応する統合オーサリングソフト。「Total Media Extreme」は、BD、HD DVD、DVD-Video、ビデオCDなど、ビデオディスクの再生やオーサリングを行える統合型マルチメディアソフト。ArcSoftの再生ソフト「DigitalTheatre」、オーサリングソフト「TotalMediaAuthor」、バックアップ&ライティングソフト「TotalMediaBackup&Record」の3本のアプリケーションで構成される。
搭載された機能は大きく分けて五つ。
- プレイヤー
- ビデオディスクのオーサリング
- 音楽ディスクの作成
- データディスクの作成
- パソコンのデータをバックアップ
「プレイヤー」では、DVD-VideoやビデオCDなどの従来型コンテンツはもちろん、BD/HD DVDなどのハイビジョンビデオディスクにも対応する。必要なハードウェア環境さえ満たしていれば、1,920×1,080ピクセル――いわゆるフルHD解像度――の動画も再生できる。BDの再生では、市販のBDディスクソフトで使われるBDMVやBDJのほか、レコーダで使われるBDAVにも対応する。HD DVDでも、市販ソフトで使われているHD DVD-Video形式に対応。いずれも、DirectX Video Acceleration(DXVA)に対応したなめらかな動画再生を行える。ATIのAvivoやNVIDIAのPureVideoなど、動画チップ側のアクセラレーション機能も利用することが可能だ。
Windows VistaのMCE Pluginにも対応し、VistaのMedia Centerと統合した状態での動画再生も可能。音声再生機能では「ロスレスコーデック」など、次世代ディスクで取り入れられた新たな音声コーデックにも対応する。使用環境に合わせて最適な音声再生を実現できる。
著作権保護機能では、BDの「BD+」のほか、デジタル出力の場合はDVI/HDCP、アナログ出力ではCGMS-Aに対応する。従来型DVDではCPRM対応により、DVDレコーダで録画されたDVDを再生できる。
そのほか、気に入ったシーンをブックマークしておき、いつでもそのシーンにジャンプできる「お気に入り」(従来型DVDのみ利用可能)、0.5〜2.0倍の範囲を持つ「タイムストレッチ再生」「リピート再生」といった機能もある。
「ビデオディスクのオーサリング」機能では、BDを使ったハイビジョンビデオディスクと、従来型DVDを作成できる。BDのオーサリングでは、まだ対応ソフトが少ないBDMVの「Blu-ray Disc HDMV」に対応し、(DVD-Video形式のオーサリングソフトと同様に)メニュー画像やボタンなどのカスタマイズを行える。BDAVでは、既存のBDに対して動画を追記することもできる。
入力は、HDVカメラのハイビジョン取り込みに対応する。取り込んだムービーを直接BDメディア(SD解像度の場合はDVDメディア)に書き出す(ダイレクトライティング)ことも可能だ。
「バックアップ」機能では、ファイルの種類ごとにデータを選択してバックアップできる。音楽/写真/ビデオ/ドキュメントファイルなどを選択してバックアップできるほか、フルバックアップやユーザがバックアップ対象を直接指定する“手動型”のバックアップも可能だ。スケジュール設定も可能で、指定時刻にバックアップをはじめられる。
データのライティングでもBDメディアに対応する。作成可能なメディアは1層(25GB)と2層(50GB)で、1枚のディスクに大量のデータを書き込める。DVD作成時は、ブート可能なDVDを作成することも可能だ。