「geslaunDX」は、登録アイテムをマウスジェスチャで開くことができるソフト。（初期設定の場合）登録した通りにマウスホイールを押しながらデスクトップ上でマウスを動かすことで、アイテムを呼び出せる。ジェスチャの実行中はポップアップが表示され、認識された方向が表示される。

ジェスチャに使用できるマウスの動きは↑/↓/←/→の4方向。最大16動作までを組み合わせることができる（ただし「→→」のように同じ動きを続けることはできない）。特定のボタンを押しながらジェスチャを行うと、あらかじめ登録したアイテムが開く仕組み。ボタンには、初期設定でマウスホイールが割り当てられているが、左/右ボタンや第4/第5の拡張ボタンも使用できる。

ジャスチャを受け付ける対象は、デスクトップまたはエクスプローラなど任意のウィンドウを指定できる。ジェスチャを行うスペースがない場合などは、タスクトレイメニューからアイテムを選択して、開くことも可能だ。

一覧に表示される順番は、設定画面の順番に従う。アイテム順の変更は、ソート（アイテム名/ジェスチャ/ファイルパス順）したり、選択したアイテムの位置を上下に移動させたりすることで行える。

ジェスチャも曲線がなく、上下左右の直線のみが採用されているため、マウス操作が苦手な人でも失敗することなく確実に認識させることができる。特定のボタンを押しながらジェスチャを行う方式のため、ボタンを押し続けている限りジェスチャの途中と認識され、慌てずゆっくりと操作できるのも特徴だ。

使いやすいランチャを探している人や「ジェスチャ機能は使いたいが、操作が難しくて」と思っている人にはお勧めだ。設定画面の機能や設定項目などもシンプルながらよく考えられており、使いやすい。

ただ、筆者個人の感想としては、ジェスチャに斜めが使えないのはちょっと残念。斜めが使えれば、アルファベットを模したジェスチャが作れるのだが、現状ではこれができない。もうひとつ（これは使うソフトやボタンの設定によってはトラブルになり得るのだが、それを承知の上で）「どのウィンドウ上でもジェスチャが使える」設定もできればほしい。もっともこれについては、よく使うウィンドウを対象設定としてマメに登録しておけばすむことではある。

「geslaun」からの変更点
前身の「geslaun」からの変更点として、設定ソフトのGUIが一新され、設定が細かく行えるようになりました。また、タスクトレイのアイコンから登録アイテムの一覧が表示できるようになりました。登録数が多くなりコマンド（ジェスチャ）を忘れてしまったときなど、この一覧から探せるようになっています。

開発中に苦労した点
開発中に苦労した点は、マウスポインタがデスクトップ上にあるかどうかの判別の実装、コマンドラインも考慮したパスの処理、煩雑にならない範囲でどうわかりやすいGUIを作るか、といった点で苦労しました。しかしそれ以上に、開発期間が長かったために昔に書いたソースコードで何をやっているか忘れてしまったときの解読に、苦労した気がします。

お勧めの使い方
このランチャは、コマンド（ジェスチャ）さえ覚えておけばすばやく起動することができるので、頻繁に起動するソフトを手軽に起動するために広く使ってもらえればと思います。また、ショートカットをデスクトップに置いておきたいけれどデスクトップを散らかしたくない、といった場合にもどうぞ。

今後の予定
今後も、気づいた点があれば時間を見つけて修正あるいは改良し、バージョンアップしていければと思っています。