「とことん100マス夫さん」は、縦横に並んだ数字を計算して答えのマスを埋める「100マス計算」を行えるソフト。ユーザのデータは自動的に記録され、過去の記録と比較したり、インターネット経由でランキングデータを登録したりできる。終了時間の計測や段位認定などの機能もある。

用意された問題は13タイプ。四則演算にはそれぞれが一桁同士のものと、マイナスの値も登場する「正負算」がある。たし算、わり算では、二桁の数字が登場する「たし算ハイレベル」「ひき算ハイレベル」も用意されている。そのほか、あまりのあるわり算、最小公倍数、最大公約数などもあり、いずれも25（5×5）マスまたは100（10×10）マスを選べる。

画面にはおなじみの×マス計算の用紙が再現される。ユーザは計算結果をマス目に入力して、【Enter】キーを押せばよい。正誤の判定が行われ、正解であれば次のマスに進める仕組み。あまりのあるわり算では、ひとつのマスの中に商とあまりを入力する。

全マスの解答が終了すると、所要時間に応じて各マスが塗り分け表示され、特に時間がかかった計算は「弱点」として表示される。あわせて所要時間や過去最高タイム、各列を終了するまでに要した時間、ペー坊（ペースメーカー）との比較タイム、過去10回のタイムの変化などを閲覧できる。

インターネットに接続している場合は、パーフェクト（全問正解）や新記録が出ると、データを送信してランキングを教えてくれる。問題の選択画面では、問題にチャレンジした回数、最速タイム、現在の段位などがわかる。ランキングデータの表示、手動でのデータ送信、現在の段位を記した認定状の印刷といったことも可能だ。

「ザ・計算王」「ザ・計算仙人」「ザ・計算神」という総合ランキングシステムもある。「ザ・計算王」は、四則演算の100マス計算結果を総合したランキング。「ザ・計算仙人」では、さらにたし算、ひき算のハイレベル、あまりありのわり算、最小公倍数、最大公約数が加わる。「ザ・計算神」は全13タイプすべての問題を総合したランキングとなっている。

教育現場で100マス計算がどのように使われているかまったく無知な筆者は、一桁の四則演算のトレーニング程度に考えていたのだが、「とことん100マス夫さん」では二桁同士の加減算や剰余算などもできる。もともと暗算が大の苦手の筆者は、プラスとマイナスの演算が出てくるとおぼつかなくなり、最小公倍数、最大公約数ともなるとグダグダだ。そんなわけで、子どもの学習用だけでなく、大人が脳を活性化するためのトレーニングに使ってもよいのではないだろうか。

個人のトレーニング用としてだけでなく、先生たちにとっても役立ちそうだ。印刷機能を使えば毎回問題を用意する手間が省けるし、記録されているデータはExcel用として出力できる（学校・団体登録が必要）ので、手ごろな教材として大いに活用できるのではないかと思う。

級・段位の種類をかなり増やし、スモールステップ化を図ったので、計算の速い人も遅い人も級・段位が上がりやすくなり、モチベーションを維持しやすくなっています。ペー坊もひと工夫し、ライバルを選択することができます。大量のデータを一括して扱うことのできる「いっかつール」は、教育関係者の要望により作成しました。

非常に単純なソフトですので、あまり長い時間使用するのは避けた方がよいと思います。できれば1日10分くらいを毎日繰り返し使った方が最終的に計算は速くなると思います。

ランキングでライバルを見つけて計算のスピードを競ってください。