変更・修正が加えられたファイルの全履歴をバージョンで管理するバックアップソフト。「バーソマティック」は、ファイル保存時の自動バックアップ作成機能とバックアップの履歴管理機能を備えたソフト。バックアップは「リビジョン(改訂版)」ファイルとして、バージョン名と日時が付けられて管理される。誤ってファイルを削除したり、上書きしてしまったりしたときでも、日時を指定することで任意のリビジョンをバックアップから復元できる。
アプリケーションなどで作成されたファイルの変更を自動的に追跡し、保存・名称変更・移動などが行われるたびに、変更が加えられる前の元ファイルを「リビジョン」としてデータ格納領域に移動する。(基本的に)「/Users」フォルダに存在するすべてのファイルが追跡対象となる(範囲を変更することも可能)。別フォルダに移動したファイルも追跡対象となり、移動先のフォルダを自動追跡して、変更があるたびにリビジョンが保存される。
リビジョンにはファイル名とバージョンNo./変更日の情報が付され、独自形式で一括管理される。バージョンNo.は0000からの通し番号で、変更日は当該バージョンが実際に変更された(保存された)日時を表す。
リビジョンの閲覧や操作には「バージョンマネージャー」を用いる。バージョンマネージャーには、対象ファイルの情報やファイルごとのリビジョン(バージョン)がリスト形式で表示される。対象ファイルは現在の(名称変更時には“最新の”)名称で一覧表示され、すでに削除されたファイルには「DEL」マークが付けられる。そのほかにもバージョンマネージャーでは、
- リビジョンを作成したアプリケーションで開く
- リビジョンを削除する(パージ)
- リビジョンを別ファイルに書き出す(エクスポート)
- 削除したファイルを復元する
といった操作を行える。履歴を保存するファイルの範囲を、フォルダまたはファイルの種類で設定することも可能。リビジョン作成のために「追跡する」か「無視する(追跡しない)」かをフォルダ/ファイルの拡張子であらかじめ定義しておくことで、追跡するフォルダの範囲やファイルの種類を制限できるようになっている。
メニューバーの「バーソマティック」アイコン(クイックメニュー)から操作することもできる。Finder上のファイルのコンテキストメニューからリビジョンにアクセスすることも可能だ。コンテキストメニューではリビジョンの一覧表示のほか、リビジョンのパージやエクスポート、「アプリケーションで開く」といった操作も行える。
リビジョンには、短いメモや目印などの「コメント」を追加できる。キーワード検索機能もあり、ファイル名/パス/コメントに含まれる文字列を含むファイル、リビジョンを検索できる。オプションでは、保管するリビジョンの最大数をファイルごとに設定できるほか、保管のための最大データ容量(ボリュームの何%まで)を設定することもできる。