「パーティクルブラシ」により、これまでにないリアルな表現を可能にしたペイントソフト。低価格ながら、プロ向けのペイントソフトに匹敵する高度な機能を搭載する。「PowerX PD Particles」はソフト名の通り、多彩な表現が行える「パーティクルブラシ」が特徴のペイントソフト。「パーティクル」とは、日本語で「粒子」のことで、筆先から粒子が「吹き出す」ような感覚で描画できる。粒子といっても、エアブラシのような直線的な動きではなく、個々の粒子がそれ自体の重さ(質量)や初期速度などのパラメータによって、描画されてゆく。これにより“いままでにないアート感覚に溢れた”描画を可能にしている。
パーティクルの動きをコントロールするパラメータは、
- 質量
- 重力(落下方向への加速率)
- 初期速度/最高速度
- 屈折回数/屈折角度
- (一定時間に放出される)最大パーティクル数
- 影効果/霧効果
など、多岐にわたる。パラメータを組み合わせることで、パーティクルの動きは柔軟に変化する。例えば「草むらの草」「髪の毛」「樹木」「葉の茂み」「海草」を描画するためのブラシも簡単に得ることができる。マウスの移動方向や速度(タブレットの場合は筆圧)などのパラメータも、パーティクルの動きに影響を与える(操作は一見難しそうだが、マウスの動きと筆の太さの関係などはすぐにつかめるようになる)。
パーティクルには、パラメータがあらかじめ設定された「プリセットパーティクル」が多数用意されている。ユーザが独自のパーティクルを定義しなくても、用意されたものを利用するだけで、高い表現力を持つ絵が描ける。もちろんユーザが定義したパーティクルやグラデーションを利用することも可能だ。シンプルブラシ、エアーブラシ、ペン、鉛筆といった一般的な画材も用意されている。パーティクルブラシと同様、ユーザの定義で筆先を作成することも可能だ。
そのほか、油彩、テンペラ、パステル、水彩画風の画像を作成する機能や、色調整、ぼかし、ネガポジ反転といった簡易フィルタ機能なども搭載する。色の濃淡を変化させる「焼きこみ」「覆い焼き」、イメージをにじませる「スミア」といった特殊なブラシもサポートする。用紙テクスチャの指定、アルファチャンネルによる透明度設定も備えている。