高いウイルス検出精度と軽快な動作が特徴のウイルス対策ソフト。ウイルスだけでなく、スパイウェアやrootkitの検出・駆除にも対応する。「NOD32アンチウイルス」は、検出率の高さが特徴のウイルス対策ソフト。独自のヒューリスティックエンジンを採用し、ファイルのコードを解析することで、定義ファイルにないウイルスでも高い精度で検出する。プログラムサイズ、データベース(ウイルス定義ファイル)サイズともに小さく、軽快にストレスなく動作する。新バージョンの2.7ではWindows Vistaに対応した。
ソフトは五つのモジュールからなる。
- システム上に存在するファイルを随時検査・保護する「AMON」
- Microsoft Office文書ファイルを検査する「DMON」
- Outlook/Exchangeのメールを検査する「EMON」
- インターネットを介して入ってくるファイルを検査する「IMON」
- ユーザが手動でウイルス検査をする「NOD32」
「EMON」はMAPI互換のメールクライアント(Microsoft Outlook/Exchange)に対する保護を行うもの。POP3経由の受信メールは「IMON」で検査を行う。検査方法には、定義ファイルと照合する「シグネチャ検査」、ウイルスを仮想コンピュータ内で動作させて挙動を観察する「ヒューリスティック検査」がある。さらに「アドウェア」「スパイウェア」「リンクウェア」「潜在的に不要なアプリケーション」「潜在的に安全ではないアプリケーション」の検出も可能で、複数の検出方法を組み合わせて指定することができる。
手動検査の「NOD32」モジュールでは、検査対象を細かく指定することが可能。ディスク、フォルダ/ファイル、ブートセクタ、メモリなどを対象にできる。アーカイブ、自己解凍書庫、圧縮された実行形式にも対応。ウイルス検出時のアクションは、「駆除」「スキップ」「名称変更」「削除」などから選択することができる。アクションを事前に設定しておけば、検出と同時に自動処理を行うことも可能だ。
個別ファイルの検査ももちろん可能。エクスプローラなどからのコンテキスト(右クリック)メニューからウイルススキャンを実行することができる。
スケジューリング機能も備え、検査や定義ファイルの更新などを自動で行うことができる。選択できるのは「1回」「繰り返し」「毎日」「毎週」「イベントごと(再起動など、指定アクションが実行されたとき)」の5種類。
そのほか、「ウイルス検出時にメールで通知する」「悪意のあるWebサイトへのアクセスをブロックする」などの機能を備えている。