「文章を書く」から「体裁を整える」「確認」まで、あらゆる場面で文書作成の支援をしてくれる高機能ワープロソフト。「一太郎」は、日本語の文章を書くためのあらゆる機能を網羅した高機能ワープロソフト。新バージョン「2007」では、Windows Vistaへの対応、フェーズ(利用場面に応じたインタフェース)の追加、校正エンジンの精度向上、検索・置換機能の強化など、さらなる機能アップが図られている。日本語入力システム「ATOK 2007」を搭載する。
「一太郎」の特徴のひとつに挙げられるのが、文書作成のシーンごとにインタフェースをタブで切り替えられる「フェーズ」。フェーズの流れに従って文書を作成することで、スムーズに作業できるようになっている。従来は3フェーズだったが、「2007」では「エディタフェーズ」と「ビューアフェーズ」が追加され、5フェーズになった。
- 軽快なテキストエディタとして動作する「エディタフェーズ」
- 文章の構成を練り上げる「アウトラインフェーズ」
- 図や画像を貼り付けて体裁を整える「基本編集フェーズ」
- 校正やセキュリティ設定を行う「提出確認フェース」
- 印刷結果と同じ状態で文書を閲覧する「ビューアフェーズ」
新たに追加された「エディタフェーズ」は、一般的なテキストエディタに近いもの。図や枠といったグラフィカルな要素は表示されず、テキストの執筆だけに集中できる。画面幅/指定文字数での折り返し、縦書きなどにも対応。不要な改行の自動検索、改行/スペースの自動補正機能も備える。行頭のスペースなどを自動判別してアウトラインレベルを一括設定し、ボタンひとつで見栄えのよい文書に整形することもできる。もうひとつの新フェーズ「ビューアフェーズ」は、印刷結果と同じものを画面上で確認できる閲覧専用のもの。文書の一部をイメージとして保存する「スクリーンショットモード」や、マーキングした位置にキー操作でジャンプする「クリックマーク」といった機能を持つ。テキストだけを表示する「テキストビューア」、各ページをサムネイル表示する「ページ一覧」機能もある。
そのほかにも、さまざまな新機能が搭載された。blogの作成欄やコメント欄のようなWebページの自由入力欄から「一太郎」のエディタフェーズを起動し、入力後に貼り付けられる「Web入力エディタ」機能や、文書中の文字を選択してコンテキスト(右クリック)メニューからGoogle検索を行える機能、文書をテキスト形式でコピー/保存する際に、ふりがなを括弧で括って親文字の後方に付けられる機能などが追加された。
従来からの機能も強化されている。検索・置換では、正規表現を使用できるようになり、検索条件の登録もできるようになった。Microsoft Office文書との互換性の向上や、セキュリティ機能の強化(128bit暗号化方式対応)などの機能強化も図られている。