スクロール機能を拡張するユーティリティ。マウスホイールによるスクロール量や慣性を細かく調整できるほか、「つかんで動かす」操作でのスクロール、スクロールのショートカットキー設定などを行える。「Smart Scroll X」は、システム環境設定型の多機能ユーティリティ。機能は大きく分けて、
- スーパーホイール
- グラブスクロール
- グローバルスクロールキー
の三つ。機能ごとに有効/無効を切り替えられる。「スーパーホイール」は、ホイールによるスクロールの動きをなめらかにする機能。連続的にスクロールしたときの加速度を2〜12倍(1倍刻み)の範囲で設定できる。「惰性」の設定により、スクロールに慣性を付けることも可能で、小さな操作で大きなスクロール移動が行える。
「グラブスクロール」は、アプリケーション画面内のドラッグ操作でフリースクロールを行える機能。特定のマウスボタンを押した状態でドラッグすると、表示された画面をつかんだようなイメージで上下左右にスクロールできる。操作時にスクロールの加速度を指定することも可能。「通常操作時(1〜6倍)」「スクロールできる部分の端から開始したとき(1〜12倍)」「特定のキーを押しながらスクロールしたとき(1〜12倍)」で個別に指定できる。そのほか、動作に慣性を付けることも可能だ。
「グローバルスクロールキー」は、スクロール動作をショートカットキーに割り当てられるもの。使用できるキーは【command】など4種類。上/下/左/右の各方向に対して「押し続けるキー」+「打つキー」の組み合わせを設定できる。スクロールキーのガイドを表示する「ヒント」機能もある。
スクロールアロー(スクロールバー中に置かれている矢印)の位置を変えることも可能。Mac OS X標準設定の「右下に↑/↓」や、Mac OS 9と同じ「右上に↑、右下に↓」を指定できる。「右上に↑/↓」「右上と右下に↑/↓」といった指定も可能だ。
「AppleWorks 6」「FileMaker Pro 6」「FileMaker Pro 7」の動作環境を拡張する機能も備えている。「マウスホイールによるスクロール」「ライブスクロール(スクロールしている間も画面を再描画する)」の有効/無効を切り替えることもできる。「AppleWorks 6」では、スクロールボックス内にあるバーのサイズを比例表示にできる(バーのサイズが、表示部分の書類全体に占める割合を示すようになる)。
グラブスクロールを有効にするボタンは、デバイスによって異なる。3ボタンを備えるマウスでは、中央ボタンやサイドボタンを利用する。2ボタンマウスの場合は左ボタンに割り当てられる。ペン型マウスやトラックパッドなど、マウス以外のデバイスでも利用できる。