一般的なワープロでは不可能な、美しい数式の記述・編集を行えるソフト。そのまま数式計算も行える。「カルキングJ2」は、数式エディタと数式計算処理の両機能をあわせ持つ数式作成・計算ソフト。数式を入力するだけで、数値計算やグラフ作成などを行える。一般に使われるものであれば、ほとんどの数式を作成することが可能だ。
式の入力は、コンピュータで使われる独特の数式表現(「a*x^2+b*x+c」のような形式)ではなく、数学で利用される記法そのままで行える。指数や分数の入力も、ワンタッチで移行できる「指数入力モード」や「分数入力モード」から簡単に行える。分数や平方根の入力時には、分母や分子の長さに応じて線の長さなどが自動的に調整されるため、まるでドローソフトで描いたような美しい数式を記述することが可能だ。
無限大(∞)や集合(⊆)に代表される数学記号、αβといったギリシャ文字など、IMEで入力しづらい記号も簡単に入力することが可能。専用のパレットが用意され、パレットから選択するだけで入力できるようになっている。フォントセットに用意されていない虚数記号や自然対数記号なども利用できる。
積分記号(定積分/不定積分)や積算記号(Σ)など、通常の文字とは異なるサイズで表示される記号は、見た目のバランスがよくなるよう自動調整してくれる。さらに、数式と一般的な文章とを混在させて入力することも可能。学校の教材作成やテスト問題の作成などの用途にも向く。
書いた数式はそのまま計算できる。例えば「1+1=」まで入力して、計算機能を呼び出せば、その場で「2」が求められる。計算は単純な四則計算から、分数、階乗、n乗根、複素数、積分、さらに代数を用いた連立方程式の解法など、複雑な処理を要するものにも対応する。
式から自動的にグラフを描画する機能もある。1次〜3次式の代数グラフや複素数グラフ、媒介変数を用いるグラフも作成できる。単純なドロー機能も持ち、任意の図形を作成することが可能だ。
作成した数式やグラフは、オブジェクトとして「一太郎」「Word」「Excel」に貼り付けることが可能。画像ファイルとして保存することもできる。数式だけでなく、表や図形などすべてを含めた画面イメージを、HTMLファイルや画像ファイルとして保存することも可能だ。
そのほか、三角比の定義、正弦定理、球の体積などの公式集・図形集を標準搭載する。