数多くのユニークな機能を備えた高機能テキストエディタ。詳細なページレイアウト設定や縦書き表示などの機能を備えるほか、充実した脚注機能も用意されている。「iText Express」は、わかりやすいインタフェースで直感的に操作できる高機能テキストエディタ。ビジネス文書をはじめ、原稿や論文などの長文、HTMLやプログラムのソースなど、多彩な文書の作成に利用できる。編集できる文書形式は、TXT/DOC/RTF(リッチテキスト)/RTFD(添付書類付きリッチテキスト)。Mac OS X 10.4以降ではHTMLにも対応する。TXT/RTF/RTFDでは、Mac OS Xの標準エディタ「テキストエディット」との互換性が保たれる。
大きな特徴が、テキスト編集を快適に行うための機能が充実していること。
- 文書表示サイズの変更(10〜1600%、10段階)
- ページ/行番号/列、制御コード(タブ/改行/半角スペース)の表示
- ウィンドウ表示位置/サイズ、カーソル位置の保存と復元
- 文書全体・選択範囲に対しての文字数をカウント
- グラフィック数のカウント
- 文書内に設定したマーク位置へのジャンプ、マークリスト作成
- テキスト検索/置換(「前方」「部分」「全体」の一致指定が可能)
など、多彩な機能が揃う。さらに、ルーラを使った段落単位のタブ/インデント/文章揃えや行間の設定なども可能。文字スタイルやルーラの情報は、コピー/ペースト時にコピー先へ引き継がれる。文書に、グラフィックやムービーを貼り付けたり、任意位置にリストや表組を作成したりすることも可能(リスト、表組はMac OS X 10.4以降で搭載された「リストパネル」「表パネル」を利用する)。写真やイラスト、図表、箇条書きなどを交えた文書を作成できる。ハイパーリンク機能もあり、文書中の文字列にURL/メールアドレス/ファイルへのリンクを埋め込める。
文書整形機能では、縦書き文書への対応と強力な「ページレイアウト」機能が特徴。紙四隅のマージン、文書の段組、行間隔、段落間隔などの設定を細かく行える。ヘッダ/フッタには、ページ番号や文書名、時刻や日付などを挿入できる。
編集画面に枠線や色を入れて見やすくする「ガイドライン」機能もある。ガイドラインには、
- ページ周囲の枠線/四隅のガイド線
- 各行のアンダーライン
- 1行おき(偶数行)の背景色
- 行頭/行末のインデント
- 文字を挿入できるマス目
などがあり、線幅や行の高さ、マス目の大きさ、線や背景のカラーを指定できる。例えば、等間隔の線が引かれた「キャンパスノート」、マス目を持つ「原稿用紙」、役名と台詞の欄を分けた「シナリオ」などを設定することが可能で、用途に合わせた文書を簡単に作成できるようになっている。脚注機能も充実している。ページ下に「脚注エリア」を配置し、番号や記号で本文と関連付けた注釈などを記入できる。脚注の位置を「書類の最後」に設定することで、エンドノート(文末注)にも対応する。
欧文の文書では、単語間のスペース調整、長い単語のハイフネーションを自動で処理してくれる。英文の入力支援機能として、入力中のテキストから英単語を予測して補完する「単語入力補助」やスペルチェッカ(英語)が用意されている。Mac OS Xのスピーチ機能を利用した文章読み上げにも対応する。
新規書類の基本フォーマットには、四辺のマージンや行/段落、ガイドライン、ヘッダ/フッタなどを登録できる。例えば、原稿用紙やシナリオなどのフォームをあらかじめ設定することで、常に“同じ用紙”を使って文書を作成することが可能だ。
そのほか、文書の作者名や会社名、タイトル、コメントなどを登録しておける「文書プロパティ」機能、よく使うフォント/サイズ/スタイルを(スタイルシートのように)登録できる機能、背景やガイドラインのカラーカスタマイズ機能などを備えている。Unicodeをベースにしたマルチランゲージに対応し、ひとつの文書内に複数言語を混在させることも可能。文章の方向を逆に(右から左へ)することも可能で、アラビア/ペルシャ語などの言語にも対応する。