“定番”統合セキュリティ対策ソフトの新バージョン。インターネットを通じて最新のセキュリティ対策を行える「トレンド フレックス セキュリティ」が追加された。「ウイルスバスター」は、マルウェアの検出・駆除や迷惑/詐欺メールの排除などが可能な統合セキュリティ対策ソフト。新バージョン「2007」の大きな特徴は、インターネット経由でのセキュリティサービス「トレンド フレックス セキュリティ」機能が追加されたこと。スパイウェア対策ソフト「スパイバスター2006」の機能も統合された。
中心となるウイルス対策機能では、「オンデマンドスキャン」「リアルタイムスキャン」を完備。インストール時にすでに侵入していたウイルスや、リムーバブルメディアなどに隠れているウイルスを検出・駆除できるのはもちろん、ディスク書き込み時に自動で内容を検査し、ウイルスが含まれていても感染を防止してくれる。すべてのディスク書き込みに対して検査が行われるため、危険なプログラムの実行時だけでなく、電子メール受信時やWebページ閲覧時、チャットソフトの利用時などでも、リアルタイムでウイルスの侵入を検出できる。
新たなウイルスが発見されるたびに、トレンドマイクロ社のサーバで公開されるウイルスパターンが更新され、新種のウイルスにも迅速に対応できる。仮に、パターンに合致しない場合でも、ウイルスと思しきファイルが発見された場合に警告してくれる「亜種ウイルス検出」機能が用意されている。未知のウイルスに感染する事態も極力防止する。
コンピュータウイルスだけでなく、スパイウェアやフィッシング詐欺といった脅威にも対応する。スパイウェアの検出は、ウイルスの検出と同様にリアルタイムで行われる。不審なプログラムが動作している場合に警告する機能や、ユーザから隠れて動作するような「rootkit」を検出・警告する機能もある。フィッシング詐欺防止機能では、疑いのあるサイトにアクセスすると、警告が表示される。
ネットワークファイアウォール機能もある。LAN/WAN経由でのマルウェア侵入を的確に防止できる。無線LANを使用している場合には、外部から不正な接続が行われているかを検出することが可能。個人情報漏洩防止の機能や、迷惑メール/フィッシングメール対策機能も備える。
新たに追加された「トレンド フレックス セキュリティ」は、インターネット経由でパソコンのセキュリティを守る、新しいコンセプトのセキュリティ対策機能。「ウイルスバスター」が、インストールされたパソコンのみをスタンドアロン的に保護するのに対し、「トレンド フレックス セキュリティ」では、ネットワークを存分に活用したセキュリティ機能が提供される。
例えば、ウイルス/スパイウェア対策では、インターネット経由の「オンラインスキャン」に対応。インターネットに接続してさえいれば、「ウイルスバスター」がセットアップされていないパソコンでもウイルススキャンを行える上、最新情報やセキュリティツールもダウンロードできる。外出先や普段使っていないパソコンでもセキュリティを確保することが可能だ。
ソフトウェアキーボードやスパイウェアの監視機能を提供する「セキュリティウォッチャー」もある。さらに今後、チャットやリモートコントロールソフトを用いて遠隔サポートを受けられる機能や、パソコンが盗難された際に遠隔地からファイルをロックし、データ盗難を防ぐ「リモートファイルロック」機能が提供される予定だ。