日本語文書を考え、書くために作られた“日本語文書のための”ワードプロセッサ。多彩な機能で文書作成を支援してくれる。「一太郎2006」は、日本語処理に定評のあるワープロソフト「一太郎」の新バージョン。ユーザインタフェースが一新され、より使いやすくなった。さらに、新たな作業フェーズとして「提出確認」が追加されるなど、さまざまな機能強化が図られている。日本語入力システム「ATOK 2006」を搭載する。
インタフェースでは、これまで画面左側にあったシンキングバーが、「フェーズタブ」として画面下部にまとめられた。選択されたフェーズに応じてコマンドバーが切り替わり、作業内容に合った機能をすばやく呼び出せる。
作業フェーズには、従来の「基本編集」「アウトライン」「マルチビュー」に加え、新たに「提出確認」が追加された(初期状態では「マルチビュー」が非表示になっている)。「提出確認」は、文書をほかの人に見せる前に最後の確認をするフェーズのこと。校正したり、すべてのページを一覧表示して文書の構成を確認したりといったことを行える。一覧表示では、ドラッグ&ドロップでページの入れ替えを簡単に行える。
校正の手順も大幅に改善された。「校正スタイル(「誤字・脱字」「論文・報告書」「公用文」など)の選択」から「指摘件数の確認」「指摘箇所を連続して訂正」と、校正のステップを踏みながらダイアログが切り替わり、わかりやすく、訂正漏れのないように校正を行えるようになった。
スタンプを押したり、背景に「社外秘」「見本」といった透かしを入れたり、パスワードをかけたりすることで、文書が改ざんされるのを防止する機能もある。改ざん(編集)だけでなく、印刷を許可しないようにすることも可能だ。
さらに、ルビ書式の一括変更や漢字一文字単位のルビ振り(モノルビ)といったふりがな機能、冊子印刷や任意のページだけを印刷する印刷機能も強化された。アウトラインのレベル1の段落ごとに自動的に改ページを挿入する機能や、画面のカラーを好みで設定できるカラーバリエーションも追加された。
Microsoft Officeとの互換性も一層の強化が図られた。Word文書の罫線セルの高さなど、Word文書のレイアウトをより正確に再現できるようになったのをはじめ、PowerPointのプレゼンテーション文書の読み書きにも対応した。