ネットサーフィン時の個人情報管理を、簡単な操作で行えるソフト。200種類以上の情報・履歴を削除できる。「Steganos Internet Anonym 2006」は、インターネット接続時に、知らない間にサーバに送信される情報を匿名化し、ユーザのプライバシーを守ってくれる情報セキュリティソフト。プロキシサーバを利用して、ユーザの情報を隠す。プロキシサーバは、数秒おきに切り替えることが可能。ローカルに保存されるブラウザ履歴の削除機能などもある。
インストールすると、ブラウザ画面上に「Steganos Internet Anonym 2006」のツールバーが追加される。匿名化を行うかどうかは、ツールボタンからワンタッチで切り替えられる。
匿名化の中心になるのが、パソコンのIPアドレスを秘匿する機能。一般にTCP/IP通信が正常に行われている状態では、送信者のIPアドレスを隠すことはできないが、「Steganos Internet Anonym 2006」ではプロキシサーバを使うことで、ユーザのIPアドレスを秘匿する。一般的なHTTPアクセスのほか、SSL接続やFTP利用の際にも、プロキシ経由でIPを秘匿できる。通常であればサーバに送信される「ブラウザ変数」のうち、
- ブラウザ識別(User-Agent)
- Referer(アクセス元URL)
- OSの情報やバージョン
- サービスパック状態
をはじめ、さまざまな情報を消去・偽装することが可能だ。プロキシサーバはあらかじめ登録されている。サーバは世界中に散らばっており、「インテリジェント・サーバ・チェック」機能で、最も高速に動作するものが自動選択される。利用できないサーバをリストから自動削除したり、新たに見つかったサーバを自動で追加登録したりする機能もある。
さらに、数秒おきに異なるプロキシサーバを経由することで、ユーザの特定をより難しくする「プロキシ・ルーレット」機能もある。「プロキシ・ルーレット」利用時には、単にプロキシサーバのIPアドレスが表示されるだけでなく、3Dの世界地図上にサーバの存在場所がグラフィカルに表示され、「現在どのサーバが使われているか」を確認できるようになる。
ブラウズ中の情報漏えいに対する防衛としては、ページ中に含まれるJavaScriptやActiveXの利用を禁止することで、スパイウェア/ウイルスの感染の危険性を下げる。ポップアップ広告の抑止、マウスクリックの無効化やウィンドウのクローズなどを防止する機能も備えている。
ローカルでのセキュリティ対策としては、ブラウザの「お気に入り」を暗号化する「プライベートなお気に入り」機能が用意されている。通常の「お気に入り」とは別に作られる個人用のブックマークデータで、利用する場合にはパスワードの入力が求められる。
そのほかにも、さまざまな情報を削除することが可能。インターネットのアクセス履歴、ブラウザキャッシュ、Cookie、アクセス保護付きページで入力するアカウントやパスワードキャッシュ、Windowsのテンポラリファイルやゴミ箱の内容、スワップファイル、エクスプローラでは最近使ったプログラムやドキュメントなど、削除できる情報は200種類以上にも上る。もちろん、項目ごとに選択・利用することが可能だ。
ファイル削除では、単純にデリートするだけでなく、復元ソフトで復元できないようにする「Steganosシュレッダ」機能が用意されている。ファイルの完全消去には、単純なデータの上書きのほか、複数回の上書きや(よりセキュリティを高めた)「Gutmann方式」などを選択できる。