ソフトを開発しようと思った動機、背景
連日のように「顧客情報を保存したノートパソコンを紛失」といった報道が流れているのが昨今の現実です。持ち運べるノートパソコンは、紛失や盗難に伴う情報流出の危険性に特に気をつけなければならないです。特にノートパソコンを出先で業務に活用する場面が増えたいまは、盗難や紛失の際に情報漏えいをさせない対策が不可欠です。ファイル暗号化ソフトは数多くの製品が出回っていますが、安全性と使い勝手のバランスが取れて簡易性とスピードを求めるいまのユーザに手軽に使っていただけるものが必要と思いました。
開発中に苦労した点
「FILESAFE」の場合、ファイル暗号化処理にかかる時間が極端に短いです。“これって本当に暗号化しているのですか?”との声をよく聞きます。前述したように開発に当たって簡易性にこだわっておりましたので、これまでにないかたちのユーザインタフェースを出そうと考えました。インタフェースと使い方は一体ですので、まずそこのでいろいろ悩みましたが、マウスのドラッグ&ドロップにしました。
その後、暗号化のスピードUPに着目しました。暗号化アルゴリズムだけでは限界がありますので、いろいろ試行錯誤の上、セキュリティ領域を一つの仮想イメージファイルとして処理して暗号化することにしました。これで放り込むだけですぐに暗号化処理のできる使い方が実現できたのです。
通常のファイル暗号化ソフトですと、ドラッグ&ドロップで専用ビューアにファイルを移動してから暗号化の実行ボタンを押して、暗号化されるまでしばらく待つ場面がありましたが、これがファイルサイズが大きくなるとかなり時間かかります。「FILESAFE」の場合は、放り込むと即暗号化されるようになっていますので、待たずに済みます。
ユーザにお勧めする使い方
■データ紛失に備えた強力なバックアップ機能と修復機能──「FILESAFE」内のすべてのデータを使用者が指定した特定ドライブ(あるいは外付けのハードディスク)にバックアップできるので、盗難にあったり紛失した場合、バックアップしたものを利用して修復できます。このようにバックアップ機能をサポートするファイルセキュリティソフトは「FILESAFE」だけの機能です。「FILESAFE」は、外部の接続からデータを保護するだけでなく盗難・紛失のリスクからデータを保護することが可能です。
■必要なファイルだけ選択して.EXEファイルでバックアップおよび修復が可能です。
■「FILESAFE」内に保存したファイルは ダブルクリックするだけで簡単にファイルを開くことができ、ドラッグ&ドロップすることでファイルを移動できます。
■「FILESAFE」の使用時にログを記録でき、ユーザは「FILESAFE」の利用状況を把握できます。
今後のバージョンアップ予定
年内により信頼性の高い暗号化アルゴリズムを搭載したバージョンをリリースする予定です。メジャーバージョンアップは来年以降になります。
((株)コベック)