推測候補モードへの対応、訂正学習機能や校正支援機能の強化などが図られた“定番”日本語入力システムの新バージョン。基本の変換精度も向上した。「ATOK」は、高い変換効率や充実した辞書で定評のある高機能日本語入力システム。効率的で、正しい日本語の入力を可能にする。新バージョン「2006」では、変換エンジンのさらなる改良、訂正学習機能の強化が図られたほか、日付入力支援機能、推測候補モードといった機能が搭載された。
日本語入力システムとしての特徴は、機械的な日本語変換にとどまらず、正しい日本語を入力するための機能が数多く搭載されていること。ら抜き言葉や敬語の使い方に誤りがあるような場合、指摘してくれる。「2006」では「使い方を誤りやすい表現を解説する」機能が追加された。「気が置けない」など、誤用されやすい言葉を入力したとき、その言葉に関する解説を見ることができるもので、ユーザを正しい用法に導いてくれる。
入力支援には強力な機能が搭載されている。ひとつが、先頭に入力された文字から候補を推測する「推測候補モード」。省入力データや確定履歴から推測して、候補を表示する。入力文字が増えると、候補もそれによって絞られてゆくようになっており、少ない文字入力で文書をスピーディに書くことができる。
新バージョンで強化された「訂正学習機能」は、変換できない文字列を部分的に訂正して入力したとき、その訂正自体を学習するもの。訂正入力した文字列を、そのまま単語登録できる。日付入力支援機能も追加された。「きょう」「あした」といった言葉から、日付を入力できるようになった。「2006/02/18」「2006年2月18日」といった形式の日付を簡単に入力できる。
さらに、「ATOK」の特徴のひとつである「話し言葉モード」に「話し言葉関東」が追加され、全国対応になった。市町村合併による新市名や新しいトレンド用語も辞書に追加された。Microsoft Officeソフト群との連携、電子辞書との連携機能の強化なども図られている。