ハードディスクの利用状態を監視し、故障の発生を予測してくれるソフト。タスクトレイに常駐して一定時間おきに診断を行い、問題が発生するとメッセージで教えてくれる。使用しているCPUやメモリ、モニタなどの情報を確認することもできる。「SmartHDD Pro」は、ハードディスクを診断し、健康状態(劣化度)を表示したり、故障発生日を予測したりするソフト。ドライブが備えている自己診断機能(S.M.A.R.T.)のデータをもとに、「ドライブがどの程度劣化しているか」を判断する。ATA(IDE)またはシリアルATAインタフェースを持つドライブに対応。外付けハードディスクもUSB接続の一部機種に対応する(SCSIインタフェースやATAカード接続のドライブ、RAID構成のドライブなどはサポート対象外)。
劣化を判断する代表的な要素には「ハードディスクの温度」「スピンアップタイム(規定の回転数に達するまでの時間)」「不良セクタの再配置状態」「エラーの修正度合い」「転送速度の低下傾向」「磁気ヘッドとディスク面との距離」などがある。「SmartHDD Pro」は、これらを監視して劣化の進行を予測し、一定のレベル(しきい値)に達する日を「故障予測日」として警告する。
通常はタスクトレイに常駐し、ハードディスクを一定時間ごと(初期設定では1時間)に監視する。ドライブの詳しい情報や故障予測は、別ウィンドウで参照できるようになっている。接続されたドライブのモデル名や空き容量といった基本的なスペックを参照できるほか、ドライブの総合的な状態を「健康状況」というバーグラフで確認することも可能。ドライブが温度モニタ機能に対応している場合は、現在の温度や平均温度、過去の最高温度などの情報も参照できる。
さらに、それぞれのドライブについては、
- サポートする機能などの情報を一覧表示する「ドライブ情報」
- エラーレートやスピンアップタイムなど、項目別の劣化度を表示する「ドライブのスコア」
- 劣化度をもとに故障の発生日をシミュレートする「故障予測」
の各画面で、詳しい状態を確認できるようになっている。ハードディスク以外にも、CPUやOSのバージョン、メモリの空き容量、ネットワーク設定など、パソコン全体にわたる情報を確認することもできる。情報をメールに添付して送信したり、ファイルに保存したりすることも可能だ。
設定画面には「起動/更新設定」「障害通知」「警告メール」など、計5枚のタブが用意され、動作内容などを細かくカスタマイズできるようになっている。「起動/更新設定」では、Windowsの起動と同時に「SmartHDD Pro」を起動したり、自動更新の間隔を設定したりできる。ハードディスクの使用開始日を指定することも可能だ。
「障害通知」では、空き容量不足や温度の上昇などをどのように通知するかを指定できる。バルーン(ポップアップウィンドウ)やサウンドによる警告のほか、メールによる通知もできる。
「警告メール」では、メールで通知を行う場合に使用するサーバやメールアドレス、件名などを指定する。「属性選択」では、S.M.A.R.T.の属性項目の中から監視しないものを選べる。「リソース保存」では、パソコンのリソース情報として保存する項目を選ぶことができる。