「CountDownGOLF」は、特徴ある全18ホールが用意されたゴルフゲーム。ライや距離によるクラブの選択、スイングやインパクトの調整、風の影響の読みなどが必要で、本格的なゴルフプレイを楽しめる。美しい3Dグラフィックのゲーム画面が印象的。

プレイ中の画面は、上空から描かれた俯瞰表示。各ホールともに、ティショットからグリーンオンまではホール全体を見渡せるビュー、グリーン上ではグリーンをクローズアップしたビューに切り替わる。いずれのビューでも、プレイヤーの視点は固定される。

ショット/パット関連の操作は「ショットコントローラ」で行う。ホイールでスイングとインパクトをコントロールしたり、クラブを選択したり、方向を指定したりといったことが可能。残りショット可能数や残り距離、ライなどの情報も表示される。プレイヤーは、クラブの種類を選び、方向やティを調整した上で、ホイールのインジケータを見ながら、（1）スイング開始、（2）トップ位置決定、（3）インパクト位置決定をクリックで実行する。これで、飛距離に影響するスイングの大きさや、（スライスまたはフックになる）インパクトの位置をコントロールできる。

クラブには1番/3番ウッド、5番〜9番アイアン、サンド/ピッチングウェッジ、パターがあり、それぞれ基準飛距離が定められている。ショットの仕方によって、距離や方向、高さが微妙に異なってくる。ゲームを左右する要素には、ライの状態や風もある。風速、風向きは上空を通過する雲で判断できる。風の条件は、ホールごとに変わる。

残りショット可能数が0になるまでにカップインできればステージ（ホール）クリア。次のホールに進める。さらに、

• バーディ/イーグルなど、アンダーパーでカップインしたときは、残りのショット可能数を次のホールに加算
• 空中に浮かぶミカン/リンゴにボールを当てたとき、ミカンは1、リンゴは2を残りショット可能数に加算

クラブの選択だけでなく、スイングの大きさ、インパクトのポイント、ティポジションなど、調整できる要素が多く、高い技術を駆使したプレイができる。一方で、ゲーム性を高めるごほうびの「ボーナス打数」、そして「ミカン」「リンゴ」による加点というお遊び要素もあり、ゲームバランスはよいと思う。ショット/パットとも、コントローラの加減で微妙なコントロールが可能だ（遠い視点からのプレイなので、操作が少しもどかしい気もするが）。

3Dグラフィックで描かれた絵柄は、写実的というよりファンタジー的な印象で、フェアウェイ/ラフ/グリーンの描き分け、森や池の描写も緻密で質感があり、独特の世界を作っている。ふわふわの「雲」が上空を通り抜けることで、止まって見えるコース画面に「動き」を与えるなど、細かな工夫も見られる。

ベストポイントを誤るとすぐミスショットになるし、球が流れる強風が吹くときもある。ミスショットしても打ち直しや取り消しができないなど、かなり厳しいルールだが、逆にいえば、リアルな緊張感を味わえる。ヘルプには、クラブの特徴や使い方、ライごとのショットの特性などの詳細な解説があり、初心者がゴルフ知識を勉強するためにも使えるかもしれない。欲をいえば、ミカン/リンゴ、風のON/OFFと、ゲームの保存機能があればいいのにと思った。

開発中に苦労した点
難し過ぎず、簡単過ぎず、それぞれに何らかの特徴を持った18ホールをデザインすることに最も苦労しました。18という数は当初想像していたよりも大きな数で、各ホールの基本配置を考えるだけでもかなり大変な作業だったのですが、それに加えて、ホール難度を微調整するために何度も画像を修正するはめになり、いっそ9ホールだけのハーフコースにしてしまおうかと思ったときもありました。

ユーザにお勧めする使い方
お好きなように遊んでいただけば結構ですが、「ここをワンパットで切り抜ければ次へ進める」といったような場面ではそれなりの緊張感がありますので、もしかすると多少は、現実のゴルフのためのメンタルトレーニングにもなる……かもしれません。

今後のバージョンアップ予定
特に予定はありません。バグが出た場合にはそのつど対応いたします。