「disclabel」は、簡単な操作で美しいCD/DVDラベルを作成・印刷できるソフト。豊富なテンプレートを利用し、タイトルや曲目（アイテム）のデータを読み込ませるだけで、見栄えのするラベルを作成できる。写真やイラストなどのイメージデータを組み合わせて、ユーザが自由にデザインすることも、もちろん可能だ。

テンプレートは、ディスクラベル（円形）のほか、カバー/ジャケット（表面と、その両側に連続する二つの背面：束の部分）/ジャケット折り（表面＋裏面）/背面のみのデザインがセットになっている。あらかじめ用意されたデザインは23種類。トラック名やタイトルなど、ラベルに入れるテキストの配置は6パターンから選択できる。

タイトルや曲目データなどは、Mac OS X標準のiTunes/iPhoto/iDVDのものを利用できるほか、「Toast」やあらかじめ作成しておいたテキストファイルを利用することも可能。取り込み後に、トラックの削除・追加・順番変更を行ったり、テキストを編集したりすることもできる。

テンプレートを利用せずに、テキストやイメージを自由に組み合わせて、オリジナルデザインのラベルを作成することもできる。任意のテキストや、円形/四角形/直線といった簡単な図形を使える。テンプレートをベースに、テキストやイメージを追加してデザインを完成させてもよい。

イメージは、iPhoto/iDVDやFinder上のファイルを取り込める。イメージには、縦長/横長/円形/ハート/星などのフレームや、クロッピング（切り抜き）、不透明度を設定することが可能。複数のイメージを組み合わせて、「モンタージュ」を作成することもできる。イメージへのマスク（エフェクト）機能は強力で、らせん状のねじれ、モザイク、凹み、ガラス越しなど、さまざまな効果を適用できる。

テキスト/イメージ（オブジェクト）は、マウスドラッグで移動したり、サイズを変更したりできる。等間隔配置など、各オブジェクトの位置指定も可能。オブジェクトをディスクの内周/外周近くに配置した場合は、輪郭線が円周に沿って自動的に調整されるようになっており、美しく仕上げられる。さらに、テキストを任意の角度で回転させたり、円周上に配列させたりすることも可能。複数行にわたる文字は、同心円になるよう自動整形される。

インターネットのサイトには、プロデザイナーによる「ホリディテンプレート」など、たくさんのテンプレートが公開されている。テンプレートデータは、随時アップデートされるので、必要に応じて新しいデザインを入手することができる。また、自分で作ったラベルデザインを、テンプレートとして保存することも可能だ。

画面は1ウィンドウ構成で、作成したラベルデザインの一覧を表示する「デザインリスト」、ラベルをデザインする作業エリア、それに各種のツールボタンやiTunes/iPhotoからデータ取り込みためのプルダウンメニューが並ぶ操作エリアから構成されている。

「ラベル項目」として取り込まれたテキストは、1ヵ所を編集機能で変更（スペル修正など）すると、他の項目のテキストにも変更が適用される。また、取り込んだトラック名に、あとから別の項目名（アーチスト名などの要素）を、タグとして追加することもできるなど、きめ細かい設定も可能となっている。

手軽にラベルを作成したい初心者から、iTunesやiDVDを使いこなしている人までお勧めできる、オールマイティなラベルソフトだ。