新技術「MusicID」テクノロジーを搭載し、波形レベルでのサウンドファイルの分析を実現した音楽管理ソフト。「Media Manager」は、音楽CDやパソコン内のサウンドファイル、ポータブルミュージックデバイスなどを総合的に管理できるソフト。プレイヤー/ファイル管理/楽曲検索/エンコードの各機能を備え、“オーディオライブラリをフル活用できる”。
メイン画面は、音楽管理ソフトとして標準的な構成。大きく三つのペインに分かれ、左側はプレイビュー、右上はライブラリビュー、右下はポータブルデバイス/プレイリストの管理エリアが配置される。プレイビューの上部には、現在選択中の音楽ファイルに対する再生コントロールが、下部には現在のプレイリストの一覧が表示される。ライブラリビューでは、ツリービューによる音楽ファイルのカテゴリー管理を行える。右下ペインでは、パソコンに接続されたポータブルプレイヤーのファイル管理や、パソコンとの間でのファイル管理、プレイリストの作成などを行える。
ライブラリの管理方法は多彩だ。パソコンのフォルダ構成をそのまま反映する「ファイルシステムビュー」による管理はもちろん、アルバムごとの管理、アーチストごとの管理、ジャンルごとの管理など、さまざまな管理を行える。
分類に使われる情報でキーになるのが、Gracenote社のCDDBサービスにより提供される情報だ。曲名やアーチスト名ばかりでなく、アルバム名/ジャンル/リリース年代など、さまざまな情報を取得でき、これらをキーに楽曲をカテゴリー分類できる。
機能面で特に注目したいのが「MusicID」だ。CDのメディアIDやアルバム情報ではなく、曲の波形データから「それが何の曲であるのか」を認識できる技術で、曲の冒頭からおよそ30秒あまりのフレーズを使用して判定する。すでにパソコンに取り込み済みで、ファイル名からは曲を判定できないような場合や、カセットテープやラジオなどから録音した曲であっても、誰の何という曲かがわかる。
プレイリストは、これらの情報を最大限に生かした柔軟な設定が可能。名前を指定して、好きなアーチストだけを抜き出せるのはもちろん、聞きたい音楽のジャンル、ビットレート、最大曲数などの条件をAND/ORで指定して、プレイリストを作成できる。例えば「1990年代に流行した女性ソロの歌謡曲だけを最大で256MB分集める」といったプレイリストなども作れる。
そのほか、「IntelliMix」と呼ばれる機能では、いま再生されている曲と類似した音楽ファイルを見つけ、プレイリストに出力する、といったことが可能だ。
音楽プレイヤーとの同期機能や、CDからのエンコード機能もある。プレイヤーのメモリ容量などをあらかじめ指定しておけば、ちょうどその容量に収まるサイズの音楽プレイリストを毎日ランダムに作成して同期する、といった作業を簡単に行える。