さまざまな演算による画像解析と、その結果にもとづく画像処理を行えるソフト。「PopImaging」は、多彩な画像解析・処理機能を備えたソフト。ヒストグラム解析、スペクトル解析、テクスチャ解析をはじめとした解析機能と、空間フィルタ、リサンプルフィルタによる拡大・縮小、レンズ歪補正などが揃う処理機能を合わせて、100種類以上の機能を搭載する。BMP/JPEG/TIFFなどの一般的な画像形式のほか、PPM/PGM/PBM、医療用画像ファイルであるDICOM、さらに8Bit RGB、8/16bitグレースケール画像などにも対応する。Windows XPでは、DirectShowベースの動画を読み込むことも可能だ。
画像解析では、特定ピクセルのRGB値を得るといった簡単ものから、「画像の一部や全体のピクセル値の平均/最大/最小値を得る基礎的な算術演算」「0〜255までのピクセル値の分布をグラフ化する『ヒストグラム表示』」といった高度な解析までが可能。画像を水平/垂直に切断した切断面におけるピクセル値のグラフ表示「断面表示」や、水平/垂直方向のピクセル値を平均化した「投影表示」なども行える。解析機能の多くは、RGBのチャンネルごと別々に行われる。
解析の補助とするため、明るさ/コントラスト/ガンマ、色相/彩度/明度、ヒストグラムの3種類の画像補正機能も備える。フォトレタッチソフトの色調補正とほぼ同等の機能だが、「PopImaging」で「解析用の補助補正」機能という位置づけになっている。
解析結果を元にした(または解析用の助けとなる)画像操作機能もある。部分切り抜き、画像のトリミングはもちろん、他の画像データを読み込んでのAND/OR/NOTといったピクセルごとの論理演算、拡大・縮小や、たる型/糸巻き型の歪み補正などの幾何学的変換、元画像の濃度からピクセル変換を行う濃度変換、グレースケール/二値化/任意色数への減色といった色数変換、特定色域指定による画像抽出などを行える。
フィルタ処理では、画像空間内で演算処理を行って画像を平滑化したり、エッジ検出/線検出/鮮鋭化などを行ったりする「局所オペレータによるフィルタ処理」が、標準6種類、ユーザカスタマイズ1種類用意されている。さらに、ローパス/ハイパス/バンドパス/バンドエリミネーションなどのフィルタを用いて演算処理を行う「周波数領域でのフィルタ処理」が6種類用意されている。
解析・処理結果のファイル出力はもちろん、解析結果の数値データ出力にも対応する。大量のデータ処理を行うため、CSV形式での画像の保存や読み込みも行える。