ファイル/フォルダへのアクセスを、非可視化や暗号化で制限するセキュリティソフト。一時的に保護を解除したり、(ウイルス対策ソフトなど)特定プログラムからのファイルアクセスだけを許可したりできる。「PCプライバシー」は、ファイルを見えない状態にしたり、変更を禁止したりすることで、データの破壊や漏洩を防ぐセキュリティソフト。ネクステッジテクノロジー社の開発した「Universal Shield」の日本語版。用意された保護の方法は4種類。
- ファイル/フォルダを表示できないようにする(非可視化)
- ファイル/フォルダの属性を変更し、上書きや編集できないようにする
- ファイルの暗号化
- 特定フォルダへのアクセス制限
いずれもウィザードで簡単に設定できる。保護対象の設定は、ドライブ/フォルダ/ファイル単位またはファイルマスクで行える(ドライブ単位での設定はWindows XP/2000のみ)。ファイルマスクは、ワイルドカードを使って複数ファイルを一括選択できるもの。暗号化アルゴリズムは、8種類が用意されている。特定フォルダへのアクセス制限では、チェックボックスにマークするだけで「マイドキュメント」「お気に入り」などのフォルダや、「デスクトップ」「コントロールパネル」などへのアクセスを禁止できる。保護対象のファイル/フォルダを登録すると、メイン画面上のリストにパスと設定の状態が表示される。保護の有効/無効は、ワンタッチで切り替えられる。一時的に保護を解除してファイルの参照や編集を行い、その後再びロックすることも簡単。保護の必要がなくなった場合は、リストから設定を削除すれば、元のようにファイル/フォルダを表示できる。
設定の登録はウィザードで行えるほか、「プロテクション」コマンドからも行える。プロテクションコマンドからは、細かなアクセス権限の設定を行えるようになっている。ウィザードを使って登録した設定も、あとからユーザが自由に変更できる。
オプションにより、「PCプライバシー」の終了時やWindowsの起動時などに、強制的にプロテクションを有効にすることも可能で、「保護し忘れる」という失敗を防げる。また、非可視状態のファイルがウイルスチェックやバックアップなどの対象から外れないよう、特定のプログラムを「信頼されたプロセス」として登録することが可能だ。
「PCプライバシー」自体のセキュリティは、「パスワードロック」「ステルスモード」で確保する。パスワードロックは、起動時にパスワード認証を求めることで、ファイル/フォルダの保護設定を変更できないようにするもの。「PCプライバシー」のアンインストールで保護が解除されてしまわないよう、アンインストールの際もパスワード入力が必要となる。
ステルスモードは、「スタート」メニューからフォルダに至るまで、「PCプライバシー」に関するあらゆるファイル/フォルダを非可視にしてしまうもの。あらかじめ設定しておいたホットキーからのみ起動や操作を行える。