「3D Space VFS」は、3Dグラフィックを使用したウィンドウ上で、斬新なインタフェースを提供してくれるソフト。Mac OS X標準のDockと同等のランチャ機能、Finder上のファイル操作機能を“バーチャル3Dスペース”で利用できる。3Dスペースウィンドウを、ドロワにまとめることも可能だ。

ウィンドウ内には、手前から奥に向かって、グリッドが表示されたバーチャル3D空間が広がる。ユーザは、ファイルやフォルダなどのショートカットアイコンを、1マス内に1個配置できる。Dockと同様にアイコンをクリックすることで、ファイル/フォルダのオープン、アプリケーションの起動などを行える。さらに「情報を見る」「名称を変更する」「ゴミ箱に捨てる」などのほか、Finder上のウィンドウとの間で直接、移動/コピー/複製といった操作を行える。

3Dスペースは、左右および遠近（奥/手前）へのパンが可能なほか、ズーム機能で特定の部分を拡大表示させることが可能。奥行きのある立体空間なので、Dockに比べて「アイコンの配置が見やすい」「多くのアイコンが小さなスペースにまとまり、マウスの移動が少ない」「アイコンが密集していても、見やすさが損なわれない」といったメリットがある。

3Dスペース上にあるフォルダは、（同じウィンドウ内に）新しい3Dスペースとして開かれる。中にあるサブフォルダを開き、さらに下層に移動したり、親フォルダに戻ったりといった操作を自由に行える。項目の配置やグリッドの間隔、視点の位置、アイコンやテキストなどのデザインは、3Dスペースごとに個別設定することが可能。フォルダを3Dスペースでなく、Finder上のウィンドウで開くように設定することも可能だ。

グリッドの一番奥（「背景」に接する部分）は特別な領域で、ここに置いたアイコンは、すべての3Dスペースで表示される。よく使う項目を置くことで、いつでもすばやくファイルやフォルダにアクセスすることが可能になる。

さらに、画面上には複数の「3Dスペース」ウィンドウを開くことが可能。ドロワ表示はウィンドウごとに設定できるため、主要なアプリのアイコンや、よく使う文書をまとめた「3Dドロワ」ウィンドウをいくつか作って、画面の一辺に置いておくことで、クラシック（Mac OS 9以前）の環境でポピュラーだった「ポップアップファインダウィンドウ」の機能を実現することもできる。

操作がわかりやすく、登録や抹消などもマウスドラッグの作業なので、はじめての人でも割と簡単に使いこなせるはずだ。慣れてきたら、背景画像やアイコンの配置に凝ったり、表示角度や視点の調整を行ったりして、オリジナルのラウンチャウィンドウを作ってみるとよいだろう。