強力で柔軟な検索機能を備えたカード型データベースソフト。メモ感覚で手軽に使うことができる。テキストデータの管理はもちろん、画像や音楽、動画などのマルチメディアビューアとしても利用できる。Unicodeが採用され、複数言語が混在したカードも登録できる。「MATERIAL X」は充実した検索機能と、手軽に使えるシンプルな操作性を兼ね備えたカード型データベースソフト。テーブルの定義などは不要で、すぐに使いはじめることができる。カード型の画面には「ジャンル」「タイトル」「本文」の各入力フィールドが用意され、本文には6万文字までを入力することが可能。さらに「ワンポイントイラスト」と呼ばれるアイコンを選択したり、1レコードにつき5件まで外部のファイルやホームページアドレスなどへのリンク情報を登録したりといったこともできる。
カードには、画像ファイルも登録できる。画像が登録された場合は、カード画面を分割し、元画像の縮小イメージを表示する。また、対応アプリケーションがインストールされていれば、さまざまな種類のファイルをカード画面上で直接プレビューすることも可能だ。さらに、内蔵のビューアを使って画像を閲覧したり、簡易編集機能を使って簡単な加工を行ったりもできる(レタッチ関連の機能はプラグイン形式で提供されているため、機能拡張も期待できる)。
登録済みのデータは、カード形式で1件ずつ表示できるほか、一覧・検索モードに切り替えてリスト形式で表示させることも可能。リストではジャンルやタイトル、日付などでの並べ替えに加え、ジャンルやアイコンを使って分類したり、キーワード検索やテキストの一括置換などを行ったりできる。
キーワード検索では、キーワードを二つまで指定できる。検索対象は、「本文」「ジャンル」「タイトル」などから選択することが可能。さらに「正規表現」「あいまい検索」や、「部分一致」「完全一致」などの指定も可能だ。
検索方法は、全レコードを対象とする「通常検索」のほか、「絞込検索」「追加検索」、複数ファイルを対象にできる「横断検索」が用意されている。キーワード検索の条件はファイル保存しておくことが可能。保存した条件ファイルのドラッグ&ドロップで検索できる「ドロップ検索」機能もある。
登録データは、テンプレートを利用してさまざまな書式で印刷できる。テンプレートはHTML形式をベースにしており、多少知識のある人なら自作することも可能だ。
そのほか、便利な機能として「テキストウォッチャー」がある。クリップボードにテキストが転送されたのを監視して、自動的にカードに登録してくれるもので、入力の手間を省くことができる。
編集画面の表示などは、ユーザがカスタマイズできる。また、データ分類用のジャンルや、あいまい検索用の同義語辞書を編集することも可能。スキンを使ってウィンドウの外観を変えたり、プラグインで機能を拡張したりといったこともできる。プラグインには、「文字編集を外部のテキストエディタで行うもの」「文字数のカウントや半角/全角などの文字種変換を行うもの」「画面のキャプチャから保存、さらにカード登録までを行うもの」「カードに保存したデータをblogへ投稿するもの」「RSSフィードの情報を取得してカードに保存するもの」など、さまざまなものがある。
データをインポート/エクスポートすることも、もちろん可能。同じ作者による「Short Idea Note」をはじめ、CSVやタブ区切り形式、XMLなどの汎用的な形式をサポートする。