初心者でも簡単に動画編集を楽しめる「VideoStudio」シリーズの新バージョン。わずか2ステップでDVDを作成できるウィザードが搭載されたほか、16:9のワイド画面の編集にも対応した。「VideoStudio」は、“定番”としての評価が定着した人気の動画編集ソフトシリーズ。動画編集初心者でも直感的に操作することが可能で、手軽に動画編集を楽しめる。新バージョン「VideoStudio 9」では、特に初心者にやさしい「クイックDVDウィザード」「おまかせモード」が追加・強化されたほか、クロマキー編集も可能になった。インタフェースも一新され、さらに使いやすさが向上した。
新たに加わった「クイックDVDウィザード」は、IEEE 1394(i.Link)で接続されたDV機器から動画をキャプチャし、キャプチャした動画をソースにDVDを作成できるオーサリング機能。ウィザードを起動し、DV機器を接続して「スキャン開始」を実行すると、DVテープに含まれる内容が自動的にスキャンされる。録画日付情報から自動的にシーンの検出が行われ、サムネイルが一覧表示される仕組み。ユーザは、サムネイルからDVDにしたいものを選び、DVDに記録する際の「テーマ」を選択するだけで、キャプチャからエンコード、DVD書き込みまでのすべての作業が自動的に行われる。
「テーマ」は、トランジションエフェクトや動画フィルタ、BGMなど、動画編集に必要となる各種の効果をひとまとめにしたもの。あらかじめいくつかのテーマが用意されており、その中から作成したいDVDの雰囲気にマッチしたものを選べばよい。DVテープの内容すべてをDVDにするのであれば、スキャンしてテーマを選ぶだけというわずか2ステップで、DVDが完成する。
既存の動画などからのDVD作成には、3ステップのウィザード「おまかせモード」が用意されている。クイックDVDウィザードと同様、「テーマ」を使ってDVDを作成できるが、BGMの種類やメニューのカスタマイズ、エフェクトの種類などを、ユーザが変更できるようになっている点が異なる。
静止画スライドショウ作成機能もある。おもしろいのが「オートズーム/オートパン」機能。静止画像に人物や動物の顔が含まれる場合、静止画の表示中、自動的にその人物の顔に向かってズームイン表示する。景色の場合は、画像を左右にパンして、景色全体を見渡す効果を付け加えられる。オートズーム/オートパンは自動的に認識・適用される。
ソフトの中心となる動画編集機能では、16:9のワイド画面の編集に完全対応した。これによりワイド画面のDVD作成はもちろん、最大1280×720ドットの高解像度WMVファイルも出力できるようになった。DVDオーサリングでは、ワイド画面対応のメニューも作成できる。
さらに、高機能な編集ソフトでサポートされる「クロマキー」機能が新たにサポートされた。ブルーやグリーンの背景で人物を撮影し、既存の動画と重ね合わせることで、人物の背景に他の動画をはめ込む、テレビニュースなどでおなじみの機能だ。もちろん、動画エフェクトやフィルタ機能も増加し、初心者だけでなく、中上級者にも使いやすい動画編集/DVDオーサリングソフトに仕上がっている。
読み込み可能なファイル形式は数多い。Windowsでサポートされている動画であれば、ほぼ読み込むことができる。DVD-VideoやDVD-VR形式のDVDから直接、MPEGファイルを取り込むことも可能だ。