「軽Q（かるきゅー）」は、シンプルなインタフェースに多彩な機能・設定項目が盛り込まれた数式電卓ソフト。ユーザレベルや用途に応じた使い方ができる。ボタンクリックで数値や演算子を入力するWindows標準アクセサリの「電卓」などと異なり、ユーザが直接、数式を入力して計算を行う。10進法のほか、2進法/8進法/16進法やn進法での計算を行うことも可能。

画面は、入力ボックスとタイトルバーだけの非常にシンプルなデザイン。入力ボックスに数式を入力して【Enter】キーを押すことで、計算結果が表示される仕組み。例えば「3+（4*5）」などと入力すればよい。【Enter】キーを押すと解の「23」が表示される。優先順位にしたがって計算されるため、3+4*5と「（）」を省略して入力してもよい。さらに、2（3+4）などと「*」を省略することも可能で、紙の上でと同じく、自然な表記で計算を行えることが大きな特徴だ。

関数は、多数のものを使用できる。SIN/COS/TANの三角関数や階乗（!）、べき乗（^）をはじめ、ビット演算を行うことも可能だ。

10進法以外のn進法も使える。例えば2進法の場合は、数値の先頭に「0b」を付ければよい。「0b100」と入力すると、10進法の「4」に変換される。8進法であれば先頭に「0」、16進法なら「0x」、その他のn進法は「0nx:」を付ければよい。5進法は「0n5:100」は10進法の「25」となる。10進法以外の場合でも、小数点を含めることが可能。10進法の数値を10進法以外に変換することも可能で、先頭に「#」を付ける。「#16 123」は「10進法の123を16進法に変換する」ことになり、「0x7b」が表示される。

ヘルプの「おすすめの使用法」にあるように、スタートアップに登録して使ったり、ショートカットキーを設定したショートカットを作成し、キーボードからすばやく呼び出すという使い方に適しているだろう。画面そのものが小さいので、表示させっぱなしにしておいても、他の作業の邪魔になるようなことはない。しかし、なんといっても使いやすいのが「数式を書くため、ボタンを押す順番を考える必要がなく、直感的に計算ができる」点だ。

パソコンで電卓ソフトを頻繁に使う人には、特に試していただきたいソフトだ。

開発中に苦労した点
ひとつは、数学の知識が足りなかったことです。開発当初は訳のわからない単語が出てきて苦労しました。もうひとつは、SDKプログラミングです。よくわからない関数が出てきて、いつも苦労します。「軽Q」では設定用実行ファイル（set.exe）の作成に苦労しました。

今後のバージョンアップ予定
やはり当初の予定通り、グラフを表示する機能を付けたいです。関数の方ももっと増やしていきたいです。