動画ファイル専用の管理ソフト。読み込まれた動画は、サムネイルで一覧表示されるため、ひと目で内容を確認できる。強力な検索機能を備える。「やさしくビデオファイリング」は、パソコン内の動画ファイルを、内容や用途などで分類・管理できるソフト。単にファイルを管理するだけにとどまらず、動画中のシーンを登録・検索する機能や、セリフ、音声などをキーにして検索する機能など、ユニークな機能を備えている。
メイン画面は、ツリービュー+フォルダビューのエクスプローラ風の構成。ユーザはまず、自分が管理したい(動画ファイルを含む)フォルダを「デスクトップ登録」する。登録を実行すると、ウィンドウ左側のツリーに指定フォルダが追加されると同時に、フォルダ内の動画ファイルが検索され、自動的にデータベースに登録される。任意のフォルダからファイルをインポートして登録することも可能。リムーバブルディスク内の画像ファイルを管理対象とすることも可能で、一度登録を行えば、以降はメディアを装着していなくても、動画ファイル名やサムネイルなどを参照できるようになる。
動画ファイルが取り込まれると、動画の先頭シーンがサムネイルで表示される。サムネイルは、ドラッグ&ドロップによるコピーや移動、コンテキスト(右クリック)メニューからの削除などの操作を行える。エクスプローラとの間で、相互にドラッグ&ドロップを行うことも可能だ。
サムネイルのダブルクリックで、プレイヤー画面に切り替わる。プレイヤーでは、動画のプレビューを行えるほか、DVDのチャプターのように、動画中にマークを設定できる。マークとマークに挟まれた部分は「シーン」と呼ばれる。設定されたシーンは、画面下部にサムネイル一覧で表示され、ワンタッチでその位置までジャンプできるようになる。シーンは、場面が変わる部分を「やさしくビデオファイリング」が自動的に検出して設定するほか、ユーザが任意位置に設定することもできる。プレイヤーではそのほか、録画されたMPEGファイルを再生する場合などのために、CMを認識して自動的にスキップ再生する機能もある。
個々の動画ファイルには、テキストで「コメント」を付けられる。また、シーンが設定されている場合は、各シーンに「シーンタイトル」や「コメント」を付けることもできる。
ソフトの大きな特徴になっているのが、強力な検索機能。ファイル名による検索のほか、シーンタイトル、ファイルまたはシーンのコメントを検索することもできる。ユニークなのが、動画の音声をキーに検索できる「ニュース検索」機能。例えば、ニュース番組のアナウンサーがしゃべった声や、ドラマで出演者が話す台詞などから、特定の単語を抽出して検索対象にできる。長時間のニュース番組から特定のニュースを検索したり、連続ドラマから特定のシーンを探したりする場合に便利だ。
さらに、特定のメロディを検索する機能もある。ユーザがハミングで録音したメロディと類似したメロディを含むシーンを検索できるもので、5段階の類似度で結果を表示する。
そのほか、アイオーデータ機器製のビデオキャプチャボードを用いて、テレビ番組を録画する機能や、動画ファイルをDivXでエンコードする機能などもある(別途、DivXコーデックのインストールが必要)。