複数のファイルを対象に文字列の一括検索を行えるGrep検索ソフト。テキストファイルだけでなく、「Word」「一太郎」「Excel」など、さまざまな文書形式に対応する。「WideGrep Express」は、ワープロ(「Word」「一太郎」)や表計算ソフト(「Excel」)をはじめ、さまざまな文書形式に対応した文字列検索ソフト。検索結果を保存・印刷することができるほか、検索条件も保存しておくことが可能。異なる条件での一括検索を使い分けながら行える。
検索キーワードは最大5個まで指定することが可能で、AND条件/OR条件のどちらで検索するかを選択できる。検索対象はディレクトリ(フォルダ)単位で指定するが、複数のディレクトリをセットとして登録しておくことが可能。複数のセットを登録して、使い分けることも可能だ。設定により、サブディレクトリ内の検索やZIPファイル内の文書の検索を行うことも可能だ。
一度使用したキーワードやディレクトリは履歴に記録され、次回は直前に行った設定がそのまま表示される。もちろん、以前使用したキーワードやディレクトリはドロップダウンリストから選択することが可能だ。ディレクトリとキーワードの対応関係も記録されているため、ディレクトリを選択することで、前回そこで使用したキーワードに自動的に切り替えてくれる。
大きな特徴が、プレーンテキスト以外の文書ファイルにも対応していること。「Microsoft Word」「一太郎」「ワードパーフェクト」、リッチテキスト形式などのワープロ系のファイル形式に加え、「Excel」「1-2-3」「Quattro Pro」などの表計算ソフト、「PowerPoint」、HTMLやコンパイルドHTMLヘルプ、さらに「VISIO」や「AutoCAD」などのファイル形式にも対応する。別途ツールを組み込むことで、PDFファイル内の検索を行うことも可能だ。また、そのほかのファイル形式でも、バイナリデータ内の文字列を検索できる。対象とするファイル形式の指定はチェックボックスをONにするだけでよく、簡単だ。
検索を実行すると、見つかった文字を含む段落がウィンドウ上に表示される。このときマッチングした文字は赤く表示されている(初期設定の場合)ので識別しやすい。マッチングした段落の前後の段落も表示されるので、文脈で確認することも容易だ。結果に表示された行をダブルクリックすると、設定にもとづいたアプリケーションを起動してファイルを開いてくれる。検索結果に対する文字列検索や結果の印刷、保存といったことも可能だ。
オプションでは、対象ファイルをファイル名や拡張子で絞り込むフィルタ設定や、日付による範囲指定を行えるほか、大文字/小文字やカタカナ/ひらがななどの区別を行うマッチング条件の指定などが可能。「HTMLファイルの場合、ソースコードで検索する」といったオプションも用意されている。半角英字を検索する場合は「単語一致」オプションを利用することで、完全に一致した語句だけを探せる(通常は部分一致)。表示方法についても、マッチングした文字のカラーや、前後の段落の表示数などを指定できる。
そのほか、検索結果とは別に、ヒットしたファイルの一覧を表示する機能やキーワード(複数を指定した場合は最初のもの)を含む熟語が何回登場したかを表示する「熟語リスト」機能などがある。ウィンドウはMDI形式なので、異なる条件で検索した結果を並べて比較するといった使い方も可能だ。