バックアップに特化したCD/DVDライティングソフト。最新バージョンである「CloneCD5」では、DVD+R DLの書き込みに対応した。「CloneCD」は、書き込み型CD/DVDを用いて、既存のCD/DVDと同じイメージを作れる、バックアップ専用のCD/DVDライティングソフト。「CloneCD5」では、DVD+R DL(Double Layer)の書き込みに対応したことで、片面2層DVDのバックアップも可能になった。
「CloneCD」シリーズの最大の特徴は、「Rawモード」と呼ばれる、セクタ直接読み込み機能を用いたコピー機能だ。一般的な同種ソフトの「トラック単位/ファイル単位のコピー」ではコピーできない特殊なフォーマットのCD/DVDもコピーすることが可能で、強力なバックアップ機能を実現している。
バックアップに特化していることもあり、ユーザインタフェースはシンプルでわかりやすい。メイン画面に用意されたボタンは、
- イメージファイルに読み込む:既存のディスクからハードディスク上にイメージを作成
- イメージファイルから書き込む:イメージファイルをCD/DVDに書き込む
- CDのコピー:CD/DVDからCD/DVDにコピーする
- CDの消去:CD/DVD-RWの消去
のわずか4個。設定画面も用意されてはいるが、言語やスキンの変更など、実際のコピーには影響を与えない項目なので、利用するために難しい設定を行う必要はない。コピー機能では、「CD/DVDの違い」「メディアの容量」「DVDの場合は1層/2層の違い」などがすべて自動判別される。ユーザは、コピー元/コピー先の指定をするだけで、コピーを実行することが可能。メディアからメディアへコピーする場合、ドライブが2台あれば、ハードディスクに中間ファイルを作らず、直接コピーする「オンザフライ(on-the-fly)」処理も可能だ。
対応するドライブは多く、2層書き込みやDVDへの16倍速書き込みなど、最新のドライブの機能を余すところなく利用できる。
補助的なソフトとして、ハードディスクに作成されたイメージファイルを仮想CD/DVDとして使用する「Virtual CloneDrive」が用意されている。ノートパソコンなど、CD/DVDドライブを搭載しないパソコンでもCD/DVDを必要とするアプリケーションを利用できるようになる。「Virtual CloneDrive」では、最大8台までの仮想ドライブを作成できる。