取り込み・整理から補整・加工、印刷まで、デジカメ写真を扱うためのさまざまな機能を搭載したオールインワンソフト。「Digital Image Pro 10」は、デジカメ写真を整理・保存する写真管理ソフト「Digital Image Library」と、高度な補整・加工が可能なフォトレタッチソフト「Digital Image Pro」を統合したソフト。二つのソフトは独立しているが、作業内容に応じて必要なときには、両者間を自由に行き来することが可能。デジタルカメラからの取り込み、整理、補整や加工などの編集、CD/DVDへの保存(バックアップ)、印刷まで、デジカメ写真をさまざまに楽しむための作業をシームレスに行えるよう工夫されている。
「Digital Image Library」では、デジカメ写真のあるドライブ/フォルダを登録することで、写真データがパソコン内のどこにあっても一括で管理できる(Windows XP/Meでは「マイ ピクチャ」およびそのサブフォルダが自動的に登録される)。デジタルカメラやスキャナ、リムーバブルメディアからの取り込みは、ウィザードで簡単に行うことが可能。リムーバブルメディアからの取り込みでは、写真をコピーせず、元もメディアに残したまま管理するオプションもある。
メイン画面は左側がフォルダツリーを持つ「表示ペイン」、右上に「サムネイルペイン」、右下に「プレビューウィンドウ」が配置される3ペイン構成。「Digital Image Library」では写真の管理を、写真の持つさまざまな情報や、ユーザが任意に設定するキーワード、フラグ、お気に入り度で行う。表示ペインでは、サムネイルペインに表示する画像を「すべての写真」「フォルダ」「日付」「キーワード」で指定できる。さらに、サムネイルペインでは「撮影年/月/日/時間帯」「写真の大きさ」「お気に入り度」「キーワード」「フラグ」「カメラ」などでグループ化表示することが可能。これらを組み合わせることで、大量の画像も効率的に管理できるようになっている。
ファイル操作関連の機能としては、ファイルのコピー、移動や削除のほか、複数ファイルの名前を“共通ファイル名+連番”に変更する「一括名前変更」や、さらに「一括サイズ変更」「一括ファイル形式変換」などがある。また、画像を左右に回転させたり、類似写真を検索したりする機能も備えている。
写真をCD/DVDに保存する際には、保存履歴を残すことで、新しい写真だけを保存することが可能。保存のタイミングは「1ヵ月ごと」「500MBごと」などで指定できる。さらに、複数の写真にナレーションやタイトルページ、BGMをつけた「フォトストーリー」を作る機能もある。
レタッチは「Digital Image Pro」で行う。ただし、「Digital Image Library」のメニューから「編集」を実行すると、選択した画像を編集対象に「Digital Image Pro」が起動するので、使用する上では“別ソフト”と意識されることはない。レタッチ機能は豊富。「カラーバランスと彩度の補正」「露出の光の補正」「シャープ」「ノイズの除去」「ぼかし」「赤目修整」といった機能に加え、写真に写り込んだ不要なものを消す「スマート消去」「ブレンドブラシ」などの機能も用意されている。
ワンタッチで写真を修整する自動補正機能も充実しており、「カラー」「露出」「コントラスト」「レベル」を自動で補正することが可能。画質の劣る携帯電話のカメラで撮影した写真に対して「露出」「カラー バランス」「シャープ」「ノイズの除去」を自動で適用する「カメラ付きケータイ自動補正」という機能もある。補正は、複数の写真に対して一括で実行することが可能だ。
リサイズやトリミング、傾きの修整、特殊効果の適用、文字や図形の追加、フレームの付加といった処理も自在。フィルタは200種類以上、ポストカードやカレンダーのためのテンプレートは1,300種類以上、クリップアートに至っては2,700種類以上が用意されている。また、複数の写真からパノラマ写真を作ったり、アニメーションを作成したりすることも可能だ。
印刷関連機能では、さまざまな用紙サイズ、市販のラベル用紙に対応するほか、インデックスシートの印刷も可能。ラベルなどに印刷するときに余白を作らない「裁ち落とし」や、印刷位置の微調整といった機能もある。また、オンラインでのプリント注文やメールへの添付機能も備えている。