「AltLaw」は、ベゼルレスなウィンドウで画像を閲覧できるビューア。画像の拡大・縮小や回転のほか、ファイルの書き出しや印刷も可能。不要な部分を簡単にトリミングすることもできる。QuickTimeが扱える画像形式に対応する。

ソフトは、画像をフチなしで表示する「ピクチャウィンドウ」、フォルダ単位でファイルをブラウズできる「ファイルパネル」、画像の一部分を拡大表示する「ディティールウィンドウ」、さらに「ブックマークウィンドウ」で構成される。ファイルパネルで画像ファイルを含むフォルダを開いて画像を選択し、ピクチャウィンドウで閲覧する、というのが基本的な使い方。

「ファイルパネル」では、フォルダ内の画像ファイルがアイコンとともに一覧表示される。サムネイルアイコンを持つ画像ファイルの場合は、サムネイルが表示される。サムネイル（アイコン）は、パネル上のサイズスライダーを使って、表示サイズを最大256ピクセルまで無段階に変更することが可能。ファイルパネルでは、画像ファイルのファイル名変更や任意のフォルダへの書き出しを行えるほか、外部アプリケーションでファイルを開くこともできる。

「ピクチャウィンドウ」は、枠もタイトルバーもないベゼルレスで画像を表示する。この独特の表示スタイルが「AltLaw」の最大の特徴だ。ウィンドウ右下隅をドラッグして表示サイズを拡大・縮小することができるほか、【Option】キーを併用することで、任意範囲をトリミングすることも可能。ピクチャウィンドウは、メモリの許す限り何枚でも開ける。

「ディティールウィンドウ」は、マウスポインタの周辺部分を4倍に拡大表示するもの。ピクチャウィンドウ上に置かれたマウスポインタの動きに追随して、リアルタイムで拡大画像を表示する。さらに、中央（ポインタ位置）1ピクセルのカラー情報を取得し、ウィンドウの四隅にRGB/CMY/HSV/HTMLコード（16進数）で表示する機能もある。

さらに、よく使うフォルダをファイルパネルに登録しておけるブックマーク機能がある。ブックマークされたフォルダは「ブックマークウィンドウ」に一覧表示され、このウィンドウまたはプルダウンメニューからすばやくアクセスできるようになる。

個人的には、フチのない画像表示に予想以上の新鮮な印象を感じた。占有面積の節約になるだけでなく、小さなウィンドウで開いたときにもフル画面のような迫力があり、たくさんのウィンドウを開いたデスクトップ上でも画像がくっきり際立つのだ。

軽快な動作も大きなウリとなっており、例えばサムネールをバックグラウンドでメモリにキャッシュすることで、多数の画像を同時に開いても表示速度が落ちない。軽快なビューアがほしい人、特に大量の画像ファイルを扱う人にはお勧めのソフトといえる。

多機能さを売りにした画像ビューアは数多くありますが、多機能化の代償として、複雑すぎるインタフェース、鈍重な動作速度、ソフトウェア自体の不安定さなど、それぞれの専用ソフトに比べて、必ずしも機能や使い勝手の優れたものばかりではありません。「AltLaw」はそうした広く浅く的なものではなく、狭く深く「画像を見る」という機能にフォーカスして開発を進めています。

Mac OSにはPictureViewerやPreviewなどのシンプルなビューアがデフォルトでありますが、軽快な動作のファイルブラウザなど、これらに足りない機能を補完しつつ、これらと同じように気軽に使ってもらえるようなものになればいいなぁ、と思います。

開発はまだまだはじまったばかりです。現在もユーザの方々からの意見や要望を取り入れて、精力的にバージョンアップを行っています。ぜひ一度試用してみてください。そして「AltLaw」をもっと使いやすいものにする素敵なアイデアが浮かんだら、どうぞお気軽にメールをお送りください。